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春・夏・秋・冬

 ワンパターンと言おうか、年初からまたも、6者会談10.3合意の履行問題を巡り朝鮮非難の合唱が起こりつつある。震源地は米国で、いわく「北朝鮮は合意を守っていない」、さらには「核放棄の可能性は低い」とか

▼ただ一人の発言が日本に転電、活字になった場合は「朝鮮半島の非核化実現に悲観的な見方がブッシュ政権内に広がっている」と、全体の話に転化されてしまうので、事実が何なのか、いったい合意の履行はどの時点にまで至っており何が問題になっているのか、わからなくなってしまう

▼年初「ぶらぶら」と日本、南朝鮮などを訪れた米国の6者会談代表・ヒル国務次官補は8日、ソウルで記者たちの質問に以下のように答えている。「6者協議は常に困難なプロセスで、設けた期限も超過したりする。相当の忍耐も要するが、相当の結果も出ている」

▼前記の「ブッシュ政権」という表現が正確でないことがわかる。さらにヒル国務次官補は「10月の合意は非常にバランスが取れた合意だ。ある時点ではみんなが与えられたことをしなければならない」とも強調した。与えられたことをしようとしていないのは当の米国である

▼4日、外務省スポークスマンが明言したように、朝鮮は核施設の無力化について技術的な段階は完了させ、核プログラムの申告も米政府に伝達した。やるべきことはやっているのだ

▼では、ブッシュ政権は自らの義務である「テロ支援国家」指定解除、「敵性国通商法」適用終息の手続きを取ったのか。答はノーである。米国の行動が待たれているのだ。(彦)

[朝鮮新報 2008.1.21]