top_rogo.gif (16396 bytes)

春・夏・秋・冬

 年が明けても、相も変わらぬ朝鮮報道。胡散臭い根拠不明の「北朝鮮物」が跋扈している

▼香港で発行されているサウスモーニングポスト14日付は、米紙メクレチャ・トリビューン紙に掲載された「北朝鮮のスーパーノート製造疑惑」追跡記事を転載。「本物と同じ紙幣の偽造能力はない」「米国は偽造容疑を裏付ける具体的な証拠を提示できていない」「米国の提示した嫌疑の相当部分は脱北者によって構成された『韓国の専門家』から出たもの」などと指摘し、逆に米中央情報局(CIA)関与の可能性について言及した

▼CIAの関与については、本紙でも紹介したように昨年1月、ドイツの有力日刊紙フランクフルト・アルゲマイネ・チャニトンがすでに指摘している。つまるところ、バンコ・デルタ・アジア(BDA)問題を引き起こしたネオコン一派のデビッド・アッシャー(元米国務省諮問官)の「壮大な罠」にはまったということだろうか

▼偽ドル貨幣がもっとも集まるのは「銀行の国」スイス。そのスイス連邦刑事警察偽造通貨局は報告書の中で、「六つの情報」を紹介。一概に「スーパーノート」というが「十九種類」が出回っており、スイス(チューリッヒ)で押収されたそれらからの「知見による限り、極東地域で生産されたスーパーノートは稀」と結論付けている(「北朝鮮vs.アメリカ」ちくま新書)。そしてこれまた、強く米当局=CIAの関与を示唆している

▼「北朝鮮犯人説」で稼ぎ世論操作した元記者や大学教授、自称専門家たち、そして米当局に真相解明を願いたい。(哲)

[朝鮮新報 2008.1.18]