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南朝鮮での大統領選挙の結果を受けて、日本のメディアがまた騒ぎ出した。保守派の「ハンナラ党」の候補が当選し、「対北事業の見直し」をうんぬんしているからだ。「核申告がなされなかった」ことで、朝鮮バッシング報道が復活しつつあったが、昨年初めのような狂乱的なキャンペーンをまた始めるつもりなのではないか ▼しかし南朝鮮のメディアを見るかぎり、北南関係が後退する兆しは見られない。多少の曲折はあるにせよ、北南間の交流はもちろん、朝中、朝ロ関係などは着実に前進している ▼朝鮮を「ならず者国家」「悪の枢軸」と名指しし、「二国間協議は行わない」と言っていた米国の現在の歩み寄りもそれを如実に物語っている。6者会談開催のために各国が調整を進めている中、旧態依然の日本としては事が進展しない方が望ましいのだろうが、時代の流れと逆行するこうした「願望」が、他国から受け入れられることはない ▼政権を投げ出した安倍前首相の動向を報じながら、その責任には一切触れず「返り咲き」を期待しているかのような姿勢を見ると、よほどのことがないかぎり、日本のメディアは変わらないだろう。「歴史的転換の年」と朝鮮が位置づけている今年、朝鮮半島を取り巻く情勢は劇的に変わる。それでも日本は「拉致」に固執して今の立場を貫き通せるだろうか。孤立を望まないかぎり、それは無理な話だ ▼日本のメディアが自国内で世論をミスリードするのは一向に構わないが、そろそろそのことがもたらす後難まで考えて報道に取り組んでもらいたいものだ。(国) [朝鮮新報 2008.1.15] |