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第20回在日朝鮮オモニバレーボール大会 東京・大田が連覇

 第20回在日朝鮮オモニバレーボール大会が13〜14日、静岡県武道館(藤枝市)で行われた。地方予選を勝ち上がった北海道から九州までの20チームが出場、前回大会より2チーム多いエントリーとなった。25〜65歳までのオモニたち240人が全40試合を繰り広げた。接戦を制し、東京・大田が連覇を果たした。

愛校運動でも「金メダル」 「不足を皆で補い合う醍醐味」

連覇を達成した東京・大田

 今大会ではリーグ戦方式を採用、勝ち点により順位が決定された。

 開会式後、大会は茨城対関東・五十路、兵庫・姫路西対神奈川・川崎、京都支部合同(京都朝鮮第1初級学校学区)対神奈川・中北による初戦で幕を開けた。

 関東・五十路は前回大会に続き2度目の出場だ。実力もさることながら、全員が50歳以上であり、ユーモアを忘れない気さくなチームとして早くも大会の「名物チーム」と呼ばれている。

 「年を感じさせないプレーの連続で、若いオモニたちのお手本」と審判団も賞賛を送った。本人たちは、若いオモニに対して「私たちには勝ってもらわないと。礎になれないじゃない」と話しつつもまだまだ現役であることを宣言、10位と健闘を見せた。

2日間を通して熱のこもった40試合が行われた

 神奈川・川崎は「若いオンマパワー」を前面にアピール。「若いオンマパワーで勝利を」と書かれた横断幕を掲げて試合に臨んだ。横断幕は大会に参加できなかった地元のオモニたちの手作りだ。

 川崎チームの半数はまだ小さな子を持つ母だ。練習場は「託児所」状態になるという。彼女たちは、家事、育児、仕事に加えて学校のために、あきらめずにがんばれる前向きなパワーこそ「オンマパワー」と語り、日々の練習は家族と学校への愛情を深めていく過程だと話した。チームメイトのほとんどがオモニ会の役員も兼任しているのがその証拠とのこと。

 予選リーグを1位通過し決勝リーグに駒を進めた、東京・大田と大阪・東大阪南との試合が結果的に決勝戦となった。

 先制は大田。この先制点が最後まで東大阪南を苦しめた。東大阪南はいつまでたっても1点を追う展開に。「ネットをうまく使うなど、隠れた好プレーが多く、9人制に精通している」(審判部)大田が試合巧者ぶりを発揮した。2セット目も1セット目同様の展開で、大田が栄光をつかんだ。これで大会2連覇。関係者によると勝敗の分かれ目はサーブ力にあったという。

 「連覇してこそ本当の実力だと思っている」と権陽子主将は喜びを噛み締めた。また、「個人の不足分をみんなで補い合うのがバレーボールの醍醐味。チームが盛り上げれば、地域も盛り上がる。これからも連覇に向け精進していきたい」と話した。

 いずれのチームも優勝を目指して、家族の支え合いのもと週に1回以上の練習に励んできたが、「『金メダル』はひとつではない」と言う。

 京都支部合同の金初美主将は、「次はチーム一丸となって愛校運動での『金メダル』を目指す」と胸を張った。11月に今年で55周年を迎える京都朝鮮中高級学校の創立記念行事が行われる。部員たちは全員がこれに向かって尽力することを約束しあっていた。

 閉会式では大会特別企画として抽選会も行われた。第21回大会は近畿地方で開催される。(鄭尚丘記者)

【成績】@東京・大田A大阪・東大阪南B愛知・名駅名西

[朝鮮新報 2008.6.25]