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鄭義哲さんがチョモランマに初登頂 海外同胞としては初の快挙

セブン・サミットを制覇

 在日同胞登山家の鄭義哲さん(36、在日本朝鮮人登山協会会員)が5月23日10時50分(日本時間14時5分)、世界最高峰のチョモランマ(エベレスト、8848メートル)登頂を、晴天のなか成功させた。鄭さんはチョモランマを含む7大陸最高峰、セブン・サミットを海外同胞としては初めて制覇した。また、日本発の登山家としては今年初のチョモランマ登頂となった(注:日本人プロスキーヤー・三浦雄一郎さんは5月26日に成功)。

セブン・サミットを制覇し日本に到着した鄭義哲さん(左から5人目)

 3日午前、鄭さんは成田国際空港に無事到着し、横断幕を掲げた在日本朝鮮人体育連合会の鄭智海副会長、親族らと登山協会の関係者らに花束を受け取った。

 本紙既報のとおり5月3日、約5350メートルに位置するベースキャンプで鄭さんを激励した登山協会の金載英会長(56)は、大きな荷物を引きながら到着した鄭さんにまず駆け寄り、健闘を称え抱擁を交わした。

 鄭さんは3月27日に日本を出発し、5月23日にチョモランマ登頂に成功、地球の最も高い位置に統一旗を掲げた。

 この日、登山協会の金英名誉会長(82)も空港に駆けつけた。歓迎セレモニーの後、祝杯をあげ久しぶりのビールに舌鼓を打つ鄭さんを眺めながら、「在日同胞をとりまく状況は依然厳しいが、今回のセブン・サミット制覇は若い世代が決心して努力をしたら夢を達成できるということを示したもの」と称えた。

 金載英会長は「今回の歴史的快挙は協会の存在を広く知らしめたうえに、われわれの活動に多大な刺激を与えた。今後、協会の会員をさらに増やし『トンポアイネット拡大21』に寄与していきたい」と話していた。

 鄭さんはなによりもまず、「協会関係者をはじめ同胞の支援、理解があり(セブン・サミットを)制覇できた」と感謝の意を述べ「今は温泉に入って心身をほぐしたい」と語った。また、3年3カ月でのセブン・サミット制覇を振り返り、「山を始めていろんな人と知り合えたことが本当に良かった」と親族らとともに喜びあっていた。(李東浩記者)

※セブン・サミットとは?

 北米のマッキンリー(アラスカ、6194メートル)、南米のアコンカグア(アルゼンチン、6962メートル)、オーストラリアのコジウスコ(2228メートル)、アフリカのキリマンジャロ(タンザニア、5895メートル)、ヨーロッパのエルブルス(ロシア、5642メートル)、南極のヴィンソンマシフ(4892メートル)、アジアのエベレスト(ネパール、中国国境、8848メートル)の7つの山々。制覇者は世界に350人以上いる。

[朝鮮新報 2008.6.6]