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兵庫で在日朝鮮中高級学校バレー選手権 2日間にわたった熱戦

 第14回在日朝鮮中級学校バレー選手権大会と第18回在日朝鮮高級学校バレー選手権大会が17、18の両日、兵庫県立総合体育館で行われた。今大会には、中級部女子8チームと高級部男女各3チームの選手約170人が参加した。中級部女子部門には東京や東海からも出場し熱戦を繰り広げた。学父母と関係者、バレー愛好家ら約300人が声援を送った。

中級部

一進一退の攻防が続いた中級部女子決勝

 中級部女子部門は初日、2組に分かれて予選リーグが行われた。予選では東京、東京第1、愛知、岐阜などが力を存分に発揮したが、初級部からバレーを部活として行っている近畿勢の厚い壁を乗り越えることはできなかった。

 2日目はリーグ戦方式での順位決定戦と決勝トーナメントが行われた。トーナメントに勝ち進んだのは、東大阪、尼崎、神戸、西播の4校。尼崎と神戸は平均身長が低いという弱点を粘り強いレシーブと強力なサーブで埋めようとしたが、準決勝で涙を飲んだ。

 伝統のある東大阪と、高い潜在力を秘めながらも第10回大会以降力を存分に発揮できなかった西播との決勝戦は、レベルの高い接戦となった。

 西播は、高い攻撃力とスピードあるサーブで相手に思うようなプレーをさせず、1セット目をいとも簡単に勝ち取った。2セット目は、落ち着きを取り戻した東大阪が正確なサーブレシーブと速攻で得点を重ね、シーソーゲームとなった。しかし、朴涼姫、朴錦蓮選手らを擁する西播は、20点を過ぎたところから連続して強力な攻撃で相手を翻弄。4年ぶりの優勝を手にした。

高級部

精神力のたたかいとなった高級部男子決勝

 高級部女子部門では、予選リーグと順位戦で東京を退けた神戸と大阪が昨年に続いて決勝戦でぶつかった。

 近年、実力が伯仲している両チームは、正確な連携と強力なアタックで攻防戦を繰り広げた。結果、試合巧者の大阪が神戸の攻撃を防いでミスを誘う一方、連続して攻撃を加えることで2年連続の優勝を果たした。

 高級部男子部門では、大阪と神戸に追いつき追い越そうとする東京の闘志が際立った。

 初日の予選リーグで東京は、神戸、大阪を相手にチャレンジャーとしての強い精神力を発揮して勝利を収めた。2日目の順位決定リーグでも熱い攻防戦が繰り広げられた。

 神戸は、前日のミスを挽回しようと善戦したものの、僅差で大阪、東京に敗れた。

大会には約170人の選手と約300人の同胞が参加した

 大阪対東京の決勝戦は、精神力のたたかいとなった。「今度こそ優勝を」という気持ちが先立ったせいか、初日とは違った緊張状態で試合に臨んだ東京。それとは反対に、初日のようなミスは繰り返さないという強い気持ちで望んだ大阪。両チームの気持ちの差が、試合のさまざまなシーンで如実に現れた。

 強力なブロックとアタックで積極的な攻勢をしかけた大阪に対し、東京は相手の高い攻撃力と粘り強さの前にミスを連発。結果、大阪が優勝を手にした。

 しかし、関係者らは東京男子が復活期に入り、今後もさらに発展するだろうと評価した。また、各部門で1、2位になった学校は日本の公式戦でも活躍が期待できると口をそろえた。

 大会では、最優秀選手と優秀選手が表彰された。【在日本朝鮮人バレー協会】

●結果

 中級部女子 @西播A東大阪B尼崎
 高級部男子 @大阪A東京B神戸
 高級部女子 @大阪A神戸B東京

●最優秀選手

 中級部女子 姜礼華(西播)
 高級部男子 夫康宗(大阪)
 高級部女子 金香仙(大阪)

[朝鮮新報 2008.5.28]