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ジャパンセブンズ08 朴祥弘選手 九州選抜の「日本一」に貢献

 九州朝鮮中高級学校ラグビー部の朴祥弘選手(高3)が12日、東京都江戸川区陸上競技場で行われたジャパンセブンズ2008高校の部(7人制)に九州選抜の一員として1番プロップで出場、2トライをあげるなどチームの優勝に大きく貢献した。朝高生がメンバーとして出場したチームが同大会で優勝するのは初めて。

「ステップがうまい」

対東海選抜戦で先制トライをあげる朴選手

 大会では高校9ブロックの選抜チームが3チームずつ3組による総当たり戦で予選を行い、決勝は予選1位から3位までに分かれ総当たり戦を展開した。九州選抜は予選で近畿選抜に26−0、関東選抜に40−17で勝利、決勝でも中国選抜に36−0、東海選抜に31−0と圧勝し全勝優勝を果たした。

 チームのトライが決まるたびに士気をあげようと手を叩き低く強いタックルが光った朴選手は、決勝の中国選抜戦の後半1分、東海選抜戦の前半4分にそれぞれトライしチームの勝利に大きく貢献した。

 優勝後「日本一という結果を今後の自信にしてもらいたい」と選手らに語っていた川端健聖監督(34)は、朴選手について「スタミナ、集中力がある。自分のチーム(九州朝高)に戻ったらもっともっと体を大きくしてフランカーとして活躍してもらいたい」とエールを送っていた。

 利光宏崇主将(佐伯鶴城高3年)は「九州大会でまとまっていた九州朝高は粘り強く、そのなかでも目立っていた朴選手は足が速くてステップがキレる選手。チーム内ではパクと呼んでいる」と話した。

在日社会のために

 朴選手は、5歳でラグビーをはじめた。初中級部ではバスケットボール部に所属し週末にラグビースクールに通った。おかげで朝鮮学校に通いながらも日本人の友だちが増えたという。

 体が大きいほうではない朴選手は常日頃、低いタックルを心がけ九州朝高のチームカラーである赤色のスパイクで試合に臨んだ。

 「一人ずつの動きが違って、それぞれに役割がある」とラグビーの魅力について語る姿は真剣そのものだ。

 九州朝高伝統の相手をしっかりと止めるラグビーを展開し、県大会ベスト16を目指したいと爽やかに語った。その一方で「1、2世同胞の恩恵の大きさを身に染みて感じている。将来は在日同胞社会のためになるような仕事をしたい」と目を輝かせた。

 トライに歓喜の声をあげていたオモニ、白芳枝さん(48)は東京で働く息子の朴評弘さん(27)と観戦。レギュラーとして出場するのかどうかわからない試合だったが、「来てよかった。試合に出場してトライも決めて、本当によかった」と喜んでいた。(浩)

[朝鮮新報 2008.4.17]