同胞音大生がパランコンサート、在日社会に新たな風を |
在日コリアン音大生と若手音楽家たちによるクラシックコンサート「パランvol.6」が11月15日、東京・新宿区立角筈区民ホールで行われ140余人が観覧した。 留学同で知り合った音大生同士が2002年、「発表する場を設けよう」と結成し同年に初演した「パラン」は、これまでピアノソロ、声楽、室内楽、新作初演など多彩な演奏会を開催してきた。音楽を志す在日コリアンの輪を広げ、日本の友人とも力を合わせて、在日同胞社会に新たな風(パラン)を吹かせようと活動している。 2年ぶりとなった今回の公演には、東京芸術大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、武蔵野音楽大学、洗足学園音楽大学に在学する在日コリアン音大生と卒業生、日本人音大生らが出演。歌劇「春香伝」から独唱「花の唱(寡葛掘)」、「ピアノ3重奏曲」(ドビュッシー)、「序奏とアレグロ」(ラヴェル)など全9曲を披露した。 「パラン」代表の趙世顕さん(24)は、音楽を志す在日コリアンの輪を今後も広げていきたいと語る。今回、公演メインの水をテーマにした「魚の瞳を持つ女の振り付けを伴う幻想的肖像」を作曲した。 旗揚げメンバーでチェロ奏者の任Q娥さん(27)は、「わたしたちの音楽に耳を傾けて在日朝鮮人ということに誇りを持ち、なにかをやってみようという気になってくれたらうれしい。これからも賛同者を積極的に募っていきたい」という。 公演を観覧した金嬉仙さん(24)は、「プロとともに『音楽家の卵』も出演していたが、水準は高かった。音楽の無限の可能性を追求している真摯な姿、熱いものが伝わってきた。朝大で共に学んだ同級生の独唱も心に響いた」と感想を述べた。(李東浩記者) [朝鮮新報 2008.12.3] |