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金剛山歌劇団 全明華、李美姈さん 「2.16芸術賞」入賞記念公演

コンクールで得た喜びを胸に

 金剛山歌劇団の歌手・全明華さんと舞踊手・李美姈さんによる「2.16芸術賞」入賞記念公演(主催=同歌劇団)が3日、東京都練馬区の練馬文化センターで行われた。

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「正方山城歌」(全明華)

「トラジ(桔梗)」(李美姈)

「長鼓(チャンゴ)の舞」(李美姈)

 総連中央の許宗萬責任副議長と、「益柱副議長兼民族圏委員会委員長、文芸同中央の金正守委員長、金剛山歌劇団の李龍秀団長、洪嶺月顧問、金剛山歌劇団全国後援会の金甲生副会長、金守弘副会長をはじめ、同胞や日本市民ら450余人が公演を観覧した。

 全さんは今年2月、朝鮮で開かれた第18回「2.16芸術賞」個人コンクールの声楽部門で1位なしの2位を、李さんは舞踊部門で1位なしの3位を受賞した。

 約半年間、朝鮮と日本を往来しながら、金正日総書記の温かい配慮のもと、祖国の指導員とのマンツーマンでの厳しい練習過程を経て手にした。その成果を公演でも披露した。

 公演の1部では、全さんが「祖国の香りを味わってもらいたい」と独唱「牡丹峰」や「花の唄」「正方山城歌」、コンクール第一戦で最高点を得た「糸車の歌」を歌った。

 そして、同歌劇団の歌手らと共に女声独唱と男声コーラス「海の歌」、女声重唱「月明かりに魅せられて」などを披露した。続く2部では、李さんが独舞「トラジ(桔梗)」や「剣の舞」「長鼓(チャンゴ)の舞」と「朝鮮舞踊の新しい魅力、表現の難しさや奥深さを教えてくれた」という「菩提薩(ポリサルタ)」を踊った。

 また公演の合間には、「2.16芸術賞」歴代受賞者3人の作品−高音チョッテ独奏「金剛山を訪ねて」(李淑任)、チャンセナプ独奏「青山里に豊年が来た」(崔栄徳)、独舞「双扇の舞」(宋栄淑)が舞台に上がった。

 演目が終わるたび惜しみない拍手が送られた。

 公演を観覧した李周源さん(56、練馬区居住)は、「金剛山歌劇団の公演は初めてみたが、驚きと感動でいっぱいだった。朝鮮の芸術の香り高さをあらためて認識できた。特に全さんの歌が胸に響いた。あの歌唱力や声の質はどの日本の歌手にも負けないと思う。同胞をはじめ日本の人にも朝鮮の芸術のすばらしさを広めるためにもがんばってほしい」とエールを送った。

 東京朝高の舞踊部に所属する趙潤華さん(高2)は、「李さんの舞踊や話から人知れぬ努力が伝わってきた。私が踊ったことのある作品もあり、舞踊には多彩な表現法があることを実感した。また高い技術でさまざまなジャンルの舞踊を自分のものにしている李さんは、みなが憧れる、目標とする存在。これからも応援していきたい」と語った。

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 全さんと李さんは、金剛山歌劇団の全国巡演などのスケジュールをこなしながら、この日の公演の準備を進めてきた。この間、体調管理には人一倍気を使ったという。また、自らの足で総連の各支部や学校を訪ね、宣伝、チケットをさばいたりと日々奮闘し、この日を迎えた。

 「やっとスタートラインに立てた」と口をそろえる2人。「私たちを支えてくれる多くの人たちへの感謝の気持ちを忘れず、それに応えるべくさらに研究を深め、スキルを磨いていきたい」という思いを胸に新たなスタートを切った。(文=姜裕香、写真=盧琴順記者)

[朝鮮新報 2008.10.8]