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湖になりたい −リ・ホイル−

 湖になりたい
 二百里の無人の地
 太古の密林に水を湛える三池淵
 おまえのように瞑想にふけよう

 白頭高原に三つ子星が降りたような
 たゆたう三つの淵 煌めくさざ波
 私の詩語のひとつひとつを
 湖のさざ波のように輝かせよう

 私は湖になりたい
 鹿が水を飲みにやってくる三池淵
 いつも湖面に映える白頭山
 私の詩想にその高き志を刻もう

 鬱蒼とした樹林 金色の保養所に
 楽しそうな労働者の歌が響くとき
 湖の波も水しぶきあげて戯れる
 共に高鳴るこの胸
 我が時代の讃歌を詠もう

 湖になりたい
 大地に乳を与えるおまえのように
 私の詩想にも生命の水あふれ
 すべての魂 民に捧げよう

1956年8月

「美しき山河」

(1966年 朝鮮文学芸術総同盟出版社)

(選訳・康明淑)

[朝鮮新報 2008.9.29]