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高麗期の新発掘遺物展示会 10月末まで朝鮮中央歴史博物館で

「歴史文化研究に重要な意義」

 建国60周年に際し、朝鮮中央歴史博物館で8日から「新たに発掘・収集された高麗遺物展示会」が行われ、好評を得ている。

 展示会には最近行われた開城の高麗王宮址満月台西部建築群に対する発掘過程で出土した高麗磁器をはじめ瓦、レンガなど80余点と、近年、朝鮮中央歴史博物館が収集した高麗遺物10点など90点余りが展示されている。

 朝鮮中央歴史博物館の学芸員らは昨年5月から11月、高麗(918〜1392年)の王宮址となる満月台西部建築群に対する調査発掘を二度にわたって行った。

 西部建築群は満月台の会慶殿、長和殿、元徳殿から成る中心建築郡西方にある建築群のことで、その発掘区域の面積は3万uほど。

 その過程で大小の建物と建物群、築台、排水路施設とともに磁器、瓦、レンガ、金属器など多種多様な遺物を収集した。

 今年は、檀君朝鮮以来初の統一国家−高麗建国1090周年になる年だ。

 90点余りの展示物は、千余年前の高麗の歴史と文化の発展水準を集中的に見せる代表的な遺物だ。

 遺物は満月台発掘遺物と収集遺物に分けて種類別に展示されている。

 発掘遺物は平鉢、パリ(女性用の真鍮製食器)、皿、杯を受ける皿(茶たく)、器の蓋、文字の刻まれている器、梅瓶、円筒形青磁などの陶磁器類と青磁器と一般瓦、瓦の端飾り、銘文瓦、装飾瓦をはじめとする瓦類、床せん、装飾せん、壁せんなどの煉瓦類に分けて展示された。

 青磁牡丹浮彫り模様平鉢、青磁彫刻紋パリ、青磁花浮彫り模様皿、青磁8角皿、青磁馬上杯受け皿、青磁「尚薬」銘器片、釘の打たれている雄瓦、蓮模様雄瓦の端飾り、「月盖」銘雌瓦、青磁蓮、高麗柳紋梅瓶、軒の鳳凰装飾、青磁鶴紋小鉢、文字の刻まれている床せんなどが展示された各種の発掘遺物は、歴史的および学術的・工芸的価値が高いことが特徴だ。

 これらとともに平鉢、パリ、小鉢、皿、梅瓶などで構成された10点の収集遺物も当代の高い工芸術と絵画術をよく見せている。

 展示された収集遺物の中で注目される物としては、高さ68センチの青銅9面観音菩薩立像だ。

 これは平安南道安州市平栗里に住むキム・インソン氏が収集して国家に寄贈したもので、高麗時期の発展した青銅彫刻術を示す傑作だ。

 一つの化仏と七つの顔がある冠をかぶり、頂に高いまげ、左手に宝瓶を握っている仏像は、女性的な菩薩の印象を強く抱かせる。

 また展示会では満月台発掘過程と遺跡発掘状況および遺物出土状況などを見せる写真、映像データも公開されている。

 同博物館のリュ・チュンソン研究士(34)は、「今回展示された発掘および収集遺物は高麗王宮址−満月台に対する新しい認識を与え、高麗の歴史と文化を研究することで大変重要な意義を持つ」と話す。

 現在、会場には連日国内外の観客が訪れている。展示会は10月末まで開催される。【平壌支局】

[朝鮮新報 2008.9.24]