金剛山歌劇団・高音チョッテ奏者 李淑任「七夕コンサート」 |
金剛山歌劇団の高音チョッテ奏者・李淑任さんのリサイタル「七夕コンサート」(2回公演)が5日、東京都杉並区のスタジオベルカントで開かれ、60人が観覧した。 2日後に七夕を控えたこの日。幻想的な音楽で、観客らを七夕の世界へといざなった。 コンサートの1部では、「金剛山をたずねて」や「金剛仙女」、ピアノソロ「つきよ」(宋錦衣)、ソヘグムソロ「しだれ柳」(都潤仙)を披露した。2部では、「天の川」(中音チョッテ)、「養殖場の朝」「Moon River」「彼方へ」「チャルダッシュ」を演奏した。 「織姫」と「彦星」−琴座の一等星「ベガ」と鷲座の一等星「アルタイル」の距離は、16光年もあるという。年に一度、2人を巡り合わせるのは、天の川。北南に分断された祖国は、「織姫」と「彦星」のよう。天の川が空にかかる夜が永遠に続けば−そんな思いから「彼方へ」を作曲したという。 「身近な感じ」をコンセプトに、小規模な会場で催されたコンサートは、終始アットホームな雰囲気だった。 また、「生の音を聞いてほしい」と、全曲マイクなしで行われ、臨場感あふれる音色が会場に響き渡り、観客らを魅了した。トークも曲や楽器の紹介、自身の七夕の思い出などを、観客とやりとりしながら展開した。 フレンチホルン奏者の富田弘一さん(大田区在住)は、友人の誘いでコンサートに訪れた。「篠笛や琴など日本の楽器に似ていて、懐かしさ、親しみを感じた。高いレベルの演奏だった。劇団の中でも、オケピットではなく、一つの演目としてあげてほしい」と感想を述べた。 李さんは、「毎年コンサートを開けるよう、がんばっていきたい」と抱負を語った。(裕) [朝鮮新報 2008.7.9] |