08南北コリアと日本のともだち展(東京展) ともだち紹介など400点 |
平壌、ソウル、東京 子どもたちの絵が一堂に
子どもの絵を通じた交流で東北アジアの平和を願う絵画展、「南北コリアと日本のともだち展」(主催=同実行委員会)が6月24日から29日まで、東京・青山のこどもの城で開かれた。 8回目を迎えた「ともだち展」のテーマは、「わたしの友だちを紹介します!」。これまで自画像で自己紹介などをしていたところから一歩踏み出し、友だちの輪をさらに広げる形となった。 入り口を飾る朝鮮語のタイトルは、昨年夏、平壌を訪問した朝鮮学校の児童と長慶小学校の児童が共同制作したもの。会場には、踊るように、走るように、ふざけるように描かれた子どもたちの等身大の自画像が飾られ、楽しい雰囲気を盛り上げていた。自画像には作者たちのメッセージが添えられている。 「ぼくはこの等身大の自画像を平壌とソウルに送りました。平壌では1000人以上の人たちがぼくのようすを見てくれて、とってもうれしかったです」(東京朝鮮第5初中級学校 朴星真) ともだちの輪
「ともだち展」には、平壌市綾羅小学校、長慶小学校(25点)、ソウル市インス初等学校、NGO南北オリニオッケドンム(48点)、日本各地の公募作品(117点)、東京都北区の滝野川第二小学校(165点)、東京朝鮮学園(47)の402点の作品が寄せられた。 平壌市長慶小学校2年生のリ・ジャンソンくんは、友だちと一緒に動物園へ行った絵を描いた。「ぼくは毎日ともだちと一緒にどうぶつえんへ行きます。サル、ゾウ、リスたちもあいきょうをふりまいています。とてもかわいいです」。 4年生のチョン・テヒャンさんは、飯ごう炊飯をしたり虫取りをしたりという少年団キャンプの模様を、吹出しのコメントつきで楽しく描いた。他にも、運動会の綱引き、バスケットボール、プール遊び、コンピュータ室での様子など、平壌からの作品には子どもたちの楽しそうな生活の1面を切り取ったものが多く見られた。
ソウル市インス初等学校6年生のヒョン・ジスさんは、大好きな友人を「この子は英語がすっごくうまいです! 今は学校の放送アナウンサーをやっています。頭脳明晰! ほんとうにすごい! 勉強も英語もよくできます」と紹介した。 東京都葛飾区の李那優さん(中2)は、赤いチマ・チョゴリを着た少女を「ソン・ミソンちゃんです。私が5年生の時、朝鮮を訪問したときに出会った友だちです。一緒に等身大の自画像を描いたり、手をつないで平壌展を見て、とても仲良くなりました。ミソンちゃんの笑顔はとってもかわいかったです」と紹介した。 埼玉県川口市の板倉はるかさん(小4)は、自分を含めた仲良し3人組の絵を描いた。「湯沢さらちゃんの良い所は、前向きで、はっきりしている所です。とくぎは工作、しょう来の夢は歌手です。徐ゆうりちゃんの良い所は、やさしくて、頭が良い所です。とくぎは手げいです。しょう来の夢はお花屋さんです。私の親友です!」。 平和への願い
会場には、ともだち展の8年間の歩みを紹介するコーナーや、新聞紹介記事の展示コーナー他、共同制作「東北アジアにかける虹」のコーナーも設けられた。 筒井由紀子事務局長の話によると、「この作品はみんなで平和の虹をかけようと、平壌、ソウルに紙を送り、各地域で子どもたちがちぎった折り紙を張り付けて虹の一部を作り、それを張り合わせて作ったもの」だという。その「土台」に、展示会を訪れた人々がさまざまなメッセージを書き込んだ折り紙を張り付けていく。メッセージには、「韓国、北朝鮮、日本の間に幸せの虹がいつかかかることを祈っています(S.H Japan)」などと書かれていた。 筒井さんは、「東京から発信した平和のメッセージを乗せて、これから平壌、ソウルを回り、それぞれの地域で平和への声をさらに大きくしていきたい」と話した。 また、6月28日には南朝鮮から10人の子どもたちが参加して、日本と在日コリアンの子どもたちと共に「子どもワークショップ」を開いたほか、同展示会の南側主催団体であるNGO「南北オリニオッケドンム」の李起範事務総長によるセミナー「対北支援と平和統一教育〜現在・過去・未来」も開かれた。(文=金潤順、写真=文光善記者) [朝鮮新報 2008.7.4] |