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朝鮮外務次官が国連総会で言明 自主権侵害は許さない

 朝鮮代表団団長の朴吉淵外務次官は9月27日、第63回国連総会(ニューヨーク)で演説を行い、核問題、北南関係などに対する朝鮮の立場を表明した。

 朴団長は、朝鮮半島の非核化は金日成主席の遺訓であり、核問題を対話を通じて平和的に解決しようとすることは朝鮮政府の一貫した立場だとしながら、われわれは今まで6者合意による自らの義務を誠実に履行したと述べた。

 そして米国は、自分の義務は履行せず、6者や朝米間の合意文にない「国際基準」の申告書検証という要求を突きつけ、10.3合意履行に人為的な難関をつくっていると非難した。

 また、検証は、9.19共同声明に沿って全朝鮮半島を非核化する最終段階で6者すべてが一緒に受けるべき義務だとの立場を再確認した。

 朴団長は、米国がわれわれに対してだけ一方的に査察するというのは、9.19共同声明に示された米国の核脅威除去を骨子とする全朝鮮半島非核化を放棄し、互いに銃口を向け合っている交戦相手のわれわれだけ武装解除しようとする強盗さながらの要求だと非難した。

 そして、米国が合意を破棄した状況において最近われわれはやむなく「行動対行動」の原則に従って該当する措置を取っていると述べた。

 続けて、われわれは全朝鮮半島の非核化のために誠意ある努力を傾けるが、われわれの尊厳と自尊心を損ない、自主権を侵害しようとする試みに対しては絶対に許さないだろうと強調した。

 米国非難はこれ以外にも、人権を口実にした侵略と内政干渉、北に反対する戦争演習行為などについても行なわれた。

 朴団長は、過去の国連総会で北南の首脳面会と6.15共同宣言、10.4宣言を支持する決議が採択されたことを想起させ、北南の最高位級で合意・採択され、国際共同体が一致して歓迎した歴史的な宣言が、南朝鮮で政権が代わったからといって無視されているのは決して許されることではないと強調した。

 そして、6.15共同宣言とその実践綱領である10.4宣言は、新世紀の北南関係発展と民族自主統一の道を照らす里程標であり、時代の要求と民族の志向を最も正確に反映した朝鮮統一の大綱だと指摘。朝鮮政府は今後も6.15共同宣言と10.4宣言を徹底的に履行し、民族の和解と団結を実現し、自主統一、平和繁栄の新時代を切り開いていき、朝鮮半島で恒久的な平和と安定を成し遂げるためすべての努力を傾けていくと述べた。

 朴団長は朝・日関係にも言及。朝・日問題がこんにちまで解決されずにいる基本原因は日本が特大型犯罪に染まった過去を清算していないことにあると述べた。さらに、日本は侵略の歴史を美化し、現在も朝鮮の領土である独島を強奪しようとしている戦犯国だとしながら、このような国は絶対に国連安全保障理事会常任理事国になる資格がないと強調した。

 朴団長の演説後、日本代表は「日本は過去を直視している」などと朴団長の演説内容に言いがかりをつけた。

 これに対し朴団長は「日本は過去の犯罪を責任をもって適切に補償しようとする意志を見せていない」と厳しく批判した。

[朝鮮新報 2008.10.3]