〈論調〉 さしでがましい「三角圧力共助」 |
日本は今年に入り「外交攻勢」をかけるとしながら前・現職首相らが相次いで「日・米・南朝鮮連帯強化」についてうんぬんしている。日本の執権層は、拉致問題と核問題を「三角圧力共助」で一括妥結すると唱えながら同盟諸国を訪れている。南朝鮮、米国との「三者連帯」のための枠組み構築に着手するとして、その実現のためにも騒々しい動きを見せている。 日本の「圧力共助」策動は、彼らの軍国主義的再侵略の企図と切り離しては考えられない。彼らが「三角圧力共助」を唱える裏には、東北アジア外交において主導権を確保するための足場を築こうとする意図が潜んでいる。愚かであるが、危険な企図である。 日本について言えば、朝鮮半島非核化に向けた6者会談の進展のために一度たりとも誠意のある立場を示したことがなく、これまで陰に陽にそれを妨げてきた張本人、妨害者である。このような日本が改めて核問題の妥結に向けた「三角圧力共助」を唱えるからといって、それを真に朝鮮半島非核化のために努力することであると信じる人はいないであろう。 日本が「三角圧力共助」に積極的に乗り出しているのは、不純な政治目的を実現するためである。言わば、これまで朝鮮半島非核化に向けた6者会談でつまはじきにされてきた日本が、さしでがましくも主導権を握って政治大国のように振る舞おうとしているのである。 しかし、自分の切り札もなく、他人の力を借りて不純な政治目的を達成しようとするずる賢い外交術と拙劣な振る舞いを国際社会が嘲笑していることを日本は知るべきである。 日本が今年を「平和構築の能力を飛躍的に高める節目の年」にするとしたのは、鵜の真似をする烏と同じである。日本は、できもしないことをやろうとして人々に笑われるよりは、自国のなすべきことをする方が良かろう。(6日付労働新聞論評) [朝鮮新報 2008.2.20] |