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〈論調〉 昨年の日本外交の評価は「落第」

 さる1月24日、日本の高村外相は都内で行った講演で、2008年を「日本が平和構築の能力を飛躍的に高める節目の年」に定め、「国際平和協力の一般法をつくり、自衛隊員をはじめ日本の持つマンパワーをもっと平和構築に生かしていくことが重要な打開策となる」という認識を表明した。要するに、自衛隊の海外派遣を自由にできる恒久法制定を推進するということだ。

 一方、政府は「安全保障」分野において定期的な対話を行う米国・日本・南朝鮮外交当局次官級および局長級交渉体制を構築しようとしている。

 日本の今年の外交活動方針がどのような目的を追求しているかという問題に関しては、昨年の日本の外交活動の実績を考察してみる必要がある。

 昨年の日本外交の実績を総体的に見ると、その評価は「落第」だ。

 代表的なものだけを見ても、昨年日本は「テロ対策特別措置法」の期限を延長できずに国際的な「対テロ」戦から離脱して上司の米国の怒りをかなり買った。また、6者会談の場で核問題とは縁もゆかりもない「拉致問題」を取り上げ、国際的な「対北支援」に参加しないと強弁し、関係各国の憎悪の的になった。

 結局、日本にもたらされたものは国際的な孤立と目上の同盟諸国からの叱責だけだった。

 このままでは、国際政治舞台で「指導力」を発揮するどころか、完全に後ろに押しやられると危惧した日本のずる賢い「政治家」たちが、事態の深刻さを悟ったようだ。

 それで、今年は傷つけられた日本のイメージを改善し、その政治的地位を回復しようと自分なりに固く決意している。

 言わば、自衛隊の海外派遣のための恒久法を制定して国際問題に軍事的に積極的に介入することにより、軍国主義海外膨張の野望も実現し、日本が国際社会の無視することのできない影響力を行使する一員だということを誇示しようとしているのだ。これとともに、米・日・南朝鮮の三角共助体制を形成して東北アジア外交において主導権を握ろうとしている。

 しかし現在、国際社会は日本が軍事活動の幅を海外へ拡大しようとしていることを歓迎するどころか、警戒の視線で見ている。米・日・南の三角共助体制構築問題も同様だ。

 政治大国の地位は、望んだからといってどの国にも与えられるものではなく、それにふさわしい資質と能力を兼備してこそ、初めて可能になるものだ。

 しかし、上記のように日本は現実的な感覚が鈍く、視野が狭いので自ら顔に泥を塗っている。

 このような日本を誰が信頼できようか。

 日本は、無駄な夢を見るのではなく、他国から政治のやり方を学ぶべきだ。(民主朝鮮6日付論評)

[朝鮮新報 2008.2.13]