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〈今月の金正日総書記−9〜10月−〉 新しい里程標明示 歴史的労作発表

 金正日総書記は9月5日、労働新聞と民主朝鮮に談話「朝鮮民主主義人民共和国は不敗の威力を持つチュチェの社会主義国家である」を寄せた。談話は「歴史的な施政演説」(労働新聞10月13日付社説)と位置づけられ、重要な意味を持つ文献として内外の注目を集めた。

「歴史的な施政演説」

活 動 日 誌

▼軍視察

10月10日 朝鮮人民軍第821軍部隊管下の女性砲中隊※

▼その他軍関係

なし

▼経済視察

なし

▼外交

9月10日 シリアのバッシャール・アサド大統領の誕生日に祝電
   14日 ロシアのメドベージェフ大統領の誕生日に祝電
   30日 中国創建59周年で胡錦濤主席、呉邦国全人代会常務委員会委員長、温家宝首相に祝電

▼その他

9月  5日   労働新聞と民主朝鮮に談話
10月4日   大学生のサッカー試合を観戦※
   24日   趙東旭氏(抗日革命闘士)の死去に際し故人の霊前に花輪を送る
   29日   朴成哲・最高人民会議常任委員会名誉副委員長の死去に際し故人の霊前に花輪を贈る
   31日   吉洙岩氏(4・15文学創作団前作家)の死去に際し故人の霊前に花輪を贈る

※は朝鮮中央通信配信日

 9月5日の談話は朝鮮労働党創立63周年を迎えた10月10日、メディアを通じて公開された。

 これに先立ち労働新聞10月2日付は今年7、8月の総書記の活動の詳細を伝える「人民よ千万年記憶しよう」と題する政論(約1万4000字)を掲載した。政論は、朝鮮の最北端地域を訪れた「吹雪強行軍」で2008年の現地指導を開始した総書記が、真夏の暑さの中「三伏期強行軍」を行ったと指摘。軍部隊など30余カ所の単位を現地指導し、初伏(今年は7月19日)から末伏(8月8日)に踏破した距離は1万余里(一里=約393メートル)に達したと紹介した。

 この政論を通じて、総書記の活動ぶりを具体的に確認した国内では「総書記の強行軍に歩調を合わせ総進軍しよう」との気運が高まった。こうした社会的ムードの中で発表されたのが談話だ。

 国内では現在、談話で提示された課題を貫徹するために奮い立っているという。労働新聞や民主朝鮮には、談話に対する各界の反響も紹介された。

 また、労働新聞と民主朝鮮は談話を掲載した直後から、「党と軍隊と人民の前に新しい歴史的里程標を立てた特記すべき出来事」(労働新聞10月13日付)だと、その意義を強調する記事を相次いで掲載した。

 一方、各職場などでは談話に対する学習が繰り広げられている。「談話に示された主席の国家建設の業績と総書記の思想理論の偉大性を深く体得」することに重点が置かれているという。

 とくに、経済分野関係者は、今回の談話が経済強国建設の重要性を強調している点に注目している。内閣や工場、企業所のメンバーらは主席の生誕100周年を迎える2012年に強盛大国の大門を開くため、「経済事業で新たな転換を起こし、人民生活を決定的に解決すべき」だと決意を表明している。

 また、今回の談話とともに注目されたのが、内閣全体会議拡大会議のテーマとなった総書記の労作だ。10月20日発朝鮮中央通信によると、会議では総書記の労作「経済事業で社会主義原則を固守し社会主義経済の優位を発揚させることについて」の中で提示された課題を実行する問題などが討議された。

 報告者と討論者はこれについて「朝鮮労働党の一貫した経済管理原則を再び確証し、現在の経済事業と人民生活における諸問題について明白な解答を示した百科全書的な教科書」だと強調した。

サッカーを観戦

 10月4日発朝鮮中央通信によると、総書記は金日成総合大学創立62周年に際し、大学生のサッカーの試合を観戦した。総書記は近年、大学のスポーツ分野の発展に関心を払い、大学側も総書記の指示により一連の対策を講じてきたという。

 今回、サッカーの大学対抗戦を観戦した総書記は、「大学生を高い実力と強い体力を備えた有能な人材に育てることはチュチェの革命偉業の完成と富強祖国の建設において重要な意義を持つ」と指摘し、大学の教育とスポーツの発展において指針となる綱領的な課題を示した。

 一方、10日発朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍第821軍部隊管下の女性砲中隊を視察した総書記は、中隊の任務遂行状況を了解し、軍人の訓練を見た。そのうえで、中隊の軍人が日を追って強まる敵の侵略策動に備えて警戒心を高め、責任をもって警戒勤務を遂行し、一騎当千の勇士としてしっかり成長していることに「満足の意」を表し、中隊の戦闘力をいっそう強化するうえで提起される課題を示した。総書記は中隊の軍人とともに記念写真を撮った。

正面からの挑戦

 朝鮮中央通信が10月4日、総書記の公開活動を伝えたのは8月14日以来のことだ。海外メディアはこの間、総書記の活動が伝えられなかったことについてさまざまな憶測報道を展開した。

 とくに、南朝鮮のメディアが政府当局の反北対決姿勢を反映した偏向報道を続けていることに対して労働新聞は「われわれの最高尊厳をあえて中傷することは、われわれの体制に対する正面からの挑戦」(10月16日付、論評員)だと強く非難警告した。(呉陽希記者)

[朝鮮新報 2008.11.12]