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「テロ支援国」削除不履行は違反行為 朝鮮中央通信が主張

 朝鮮中央通信は18日、「朝鮮半島非核化プロセスを破たんさせようとする挑発行為」と題する記事を配信し、米国の朝鮮に対する「テロ支援国家」指定解除公約不履行は違反行為だと非難した。朝鮮のメディアが米国の「テロ支援国家」リスト削除の遅延と関連する立場を表明するのは今回が初めて。同通信は、ブッシュ大統領がアジア歴訪の際に「人権問題」を「北朝鮮との交渉要素」にすると述べるなど米国が朝鮮の「人権問題」をまたしても持ち出していることについて、「6者会談に人為的な難関をつくり、ひいては朝鮮半島非核化のための10.3合意事項を履行しまいとする意図的な行為」だと指摘、「6者会談を決裂させて朝鮮半島の非核化プロセスを完全に破棄しようとする意図的な策動の産物」だと非難した。

 04年6月に行われた第3回6者会談では、すべての参加国が「言葉対言葉」「行動対行動」の原則を遵守することで一致した。

 しかし、米国は会談後、「北朝鮮人権法」を制定して発効させた。「脱北者証言」による「毒ガス人体実験」説などを流布して朝鮮を「人権じゅうりん国」に仕立て上げた。

 05年の9.19共同声明採択後も、米国は「紙幣偽造」「麻薬密売」などをうんぬんし、朝鮮に対する「人権攻勢」をいっそう強めて6者会談の進展と共同声明の履行に大きな障害を作り出した。

 果ては、対話の相手に対する制裁を発動することによって、6者会談のスケジュールを完全に破たんさせ、1年以上も会談をこう着状態に陥らせた。

 通信は、「われわれは6者会談10.3合意に従って正確かつ完全な核申告書を提出した」と説明。「しかし、米国は合意履行を完結するうえで要となる政治的補償措置の一つとして、われわれを『テロ支援国』リストから削除することにした公約を履行期限が過ぎた現在まで守っていない」としながら、「これは、非核化を実現するうえで基本である『行動対行動』の原則に対する明白な違反行為」だと非難した。

 そのうえで、米国の信義のない行為によって、現在、会談合意事項の履行が遅延していることは、米国にそもそも6者会談を通じた朝米核問題の解決に対する関心がなく、朝鮮に対する圧力を加えるための不純な目的を追求していることの証明だと指摘した。

 さらに、「朝鮮に対する根深い敵対感、拒否感からありもしない『人権問題』などを持ち出して政治的挑発に明け暮れる米国の行為は、われわれと関係国をして彼らが果たして10.3合意事項を履行するかについて疑問を抱かざるをえなくしている」としながら、「対話の相手を誹謗して猜忌するような行動では、会談を肯定的な方向へ進展させることはできない」と主張した。

[朝鮮新報 2008.8.22]