平壌でマラリア撲滅イベント |
幅広く関心喚起、書籍も出版 「世界マラリアの日」に際し7月30日、平壌の人民文化宮殿で記念行事が行われた。 「マラリア―国境のない疾病」をテーマに開催された記念行事には、アルビンド・マスル世界保健機構(WHO)臨時代表と国際機構の代表、李峰訓・保健省次官をはじめ保健省関係者、国土環境保護省、農業省の関係者が参加した。 これまでも国内ではマラリア予防のためのさまざまな活動が展開されてきたが、マラリア予防を主題に行事が開催されるのは初めてだ。 昨年、世界保健総会と第60回地域総会で、マラリアに対する社会的認識を高め、マラリア統制活動での成果と経験を共有することを目的に「世界マラリアの日」が制定された。 この日、アルビンド・マスル臨時代表は、「毎年マラリアによって300万人が命を失っている。マラリアは国境がない疾病だ」と指摘した。 李次官は、「最近、周辺国でマラリア発生者数が増え、ずいぶん前に撲滅したはずのマラリアが国内で再び発生するようになった」と述べた。 国内では現在、周辺国で発生したマラリアに対処するために、保健省などが中心となり対策を講じている。 マラリア患者の早期発見と治療システムが確立され、感染原因となる蚊を撲滅するための活動が幅広く行われている。 国土環境保護省と農業省では、とくに潅漑、水路の衛生環境の保全に格別な関心を寄せている。 李次官は、「化学的な予防法を含む各種予防手段を講じてマラリアを撃退する」と発言した。 この日の行事では、マラリアに関するマルチメディア講演、マラリアとのたたかいに関する写真展示会、衛生宣伝隊による公演が行われた。 参加者らは、平壌市中和郡竜山里人民病院を参観し、医療関係者たちによるマラリア予防活動を視察した。 一方この日、人民保健社から新たに出版した「マラリア参考書」が、国内の保健部門の職員に配布された。 同書にはマラリアに対する概念、疫学、臨床症状、診断、治療、予防方法などが紹介されている。 また、すべての保健職員がマラリアに対する知識を深め、マラリア根絶のための社会的な活動を繰り広げていくよう呼びかけている。【平壌支局】 [朝鮮新報 2008.8.8] |