top_rogo.gif (16396 bytes)

朝鮮人民軍が特別談話 金剛山の観光地区 不要な南側人員を追放

敵対行為に軍事的対応措置

 朝鮮人民軍金剛山地区軍部隊スポークスマンは7月11日に金剛山地区で南朝鮮観光客が北側の軍事統制区域内で射殺されたことに関連して3日、要旨次のような特別談話を発表した。

 わが方の軍人が軍事統制区域内に入ってきた正体不明の侵入者を発見したのは7月11日早朝の4時50分頃で、境界のフェンスから北方約800メートル離れた地点であった。

 当時、戦闘勤務中であったわが方の軍人は、まだ夜が明けていない早朝の視界上の制限によって、侵入者がどこから現れ、それが男か女かもはっきり識別できない状況で、その身元を確認しようと数回にわたって規定どおり停止を要求した。

 しかし、侵入者はわが方のたび重なる要求を無視して慌てて逃げ出し、空包を撃ちながら何としてでも立ち止まらせようとするわが方軍人の努力にもかかわらず、スピードを上げて逃走し、ついには発射された銃弾によって自ら死を招いた。

 金剛山軍事統制区域は、われわれの自主権が行使される地域であり、それを守るためわが軍隊の厳格な軍事的対応措置が状況に応じて即時的に講じられる最前線地域である。

 ここでは誰をも問わず、恒常的な撃動状態(引き金に指をかけた状態)にある戦闘勤務兵の要求に無条件服従するようになっている。

 とりわけ臨時的な停戦状態で双方の武力が鋭く対峙しているわが国では、こうした軍事的要求がなおさら徹底的に順守されなければならない。

 事件の経緯は、金剛山地区で発生した今回の事件の原因がどこにあるのかを明白に立証している。

 現地調査について言うなら、死亡した当事者を金剛山観光地に常駐している南側人員が現地で直接確かめて遺体を受け取ったことで十分であるというのがわれわれの立場である。

 当事者の過ちで起きた事故を「国民の生存権」と無理矢理に結び付けて事実を大げさに拡大、誇張している李明博の騒動は、南朝鮮人民の生存権を米国産牛肉のいけにえにした責任から逃れ、その非難をわれわれに浴びせようとする、もう一つの幼稚な政治的詐欺劇にすぎない。

 現実は、李明博が凍結状態にある北南関係を破局的な事態へ追い込んでおり、今や6.15共同宣言と10.4宣言を否定することからその履行を完全に破棄する段階に入ったということを示している。

 今回の事件を機に、金剛山観光を一方的に中止して無分別な反北対決騒動に引き続き執着している李明博一味の重大な挑発行為に対して、朝鮮人民軍金剛山地区軍部隊スポークスマンは委任により次のような措置を講じることを明らかにする。

 1、われわれは、金剛山観光地区に滞在している不要な南側人員をすべて追放する。

 2、金剛山地区に入ってくる南側人員と車両に対する軍事境界線通過をより厳格に制限、統制する。

 3、今後、金剛山地区の観光地と軍事統制区域内で生じるいささかの敵対行為に対しても強力な軍事的対応措置を取る。

 李明博一味は、こんにちの北南関係が破局的な事態におちいった場合、時代と民族の前に全責任を負うことになる。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2008.8.6]