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平壌で国際商品展 180の外国企業が参加

外国企業との「幅広い合弁、投資の実現を」

 【平壌発=文−姜イルク記者、写真−盧琴順記者】既報のように、第11回平壌春季国際商品展覧会が12〜15日、平壌の3大革命展示館で開催された。今回の展覧会には朝鮮国内企業および中国、ロシア、オランダ、ドイツ、シリア、スイス、イギリス、オーストラリア、イタリア、インドネシア、スペイン、ベトナム、フランス、フィンランド、ポーランド、中国台北など17の国と地域から180あまりの外国企業が参加した。

交流の活性化

たくさんの人でにぎわう展示会場

 出店したのは主に、機械、電気・電子設備、石油化学製品、運輸機材、医薬品、日用品、食品、軽工業製品などの企業で、そのうち41社が朝鮮国内企業だ。朝鮮を取り巻く国際環境が大きな変化を見せ世界各国が朝鮮とのビジネスに関心を示す中、今回の展覧会は例年以上に盛況を博した。

 昨年の第10回展覧会に参加した外国企業は130あまりだったが今年は50社増え、180余社が参加した。展示場となった3大革命展示館も過去には新技術革新館1階のみでの開催だったが、今回は2階部分も展示会場となった。

 とくに今回は中国企業の出店が目立った。

 参加した海外企業中、中国は120、中国台北は30あまりを占めた。今回の特徴はこれまで代理店の看板を掲げて出店していた大企業が本社ブースを出したこと。ハイアール(海爾)集団電機産業有限公司、青島ハイアール集団特殊冷凍庫有限公司、TCL海外電子有限公司など大企業の本社ブースは注目を集めた。

 一方、ヨーロッパ各国の企業も多く出店し朝鮮とのビジネスに大きな関心を示していることが伺える。2005年には朝鮮との経済交流の拡大、活性化を目的に欧州企業協会が設立され経済交流の窓口となっている。同協会で活動するKCC欧州有限責任会社の駐朝副代表は、「朝鮮との経済協力は多くの利益獲得が可能」だとしながら、「昨年から事業の拡大を着実に推進してきた。今回の展覧会で新規受注を獲得した」と明らかにした。

 展覧会に参加した外国企業関係者と朝鮮側関係者は今後の展望について、朝米の敵対関係が解消すればこれまでにない経済交流活性化が見込めるとの見解を示している。

新規契約多数成立

 現在朝鮮では基礎工業、採取工業、人民生活向上と科学技術の発展に優先的に力を注いでいる。12日に行われた展覧会の開幕式で演説した貿易省の金東明次官は、「このような分野で(外国企業との)幅広い貿易取引と合弁、投資を実現できる土台が築かれている」と述べ、各国企業の積極的な参加を呼びかけた。

 毎年、春季と秋季に平壌で開催されている展覧会が朝鮮半島情勢に影響されることは事実だ。朝鮮のミサイル発射実験を口実に一部の国が「制裁」を発動し、朝鮮半島の軍事的緊張が強まった2006年には秋季展覧会の開催自体が危ぶまれた。外国企業からの参加申請が少なかったためだ。展覧会の主催団体である朝鮮国際展覧社のキム・ミョンチョル課長によると、展覧会は予定通り開催されたが参加企業は8カ国60企業にとどまった。しかしその後の朝鮮半島情勢の大きな変化により朝鮮市場に対するアジアやヨーロッパ企業の関心が高まっている。

 キム課長は今回の展覧会が盛況のうちに終わったとしながら、「朝鮮が2012年に強盛大国の大門を開くと表明して以来、外国の企業家は投資や商品の販路開拓戦略を練り直しているようだ」と語った。

 今回の展覧会期間、朝鮮側と外国企業間に「満足のいくレベル」(キム課長)で多くの契約が成立したという。

「在日同胞優待」

注目を集めた青商会の「ヘアロ」広告

 朝鮮側は今後、展覧会の規模拡大を見込んでいる。関係者らは、平壌の展覧会が朝鮮とアジア、ヨーロッパの企業が一堂に集い、互いの活動を確認することができる絶好の場だと述べている。

 平壌での国際商品展覧会は在日企業家たちにも「開かれたイベント」だ。

 今回の展示会場には青商会が新たに立ち上げたブランド「ヘアロ」の広告が登場した。

 「ヘアロ」の第1弾商品として販売される北京オリンピック統一応援グッズのTシャツとキャップの広告で、展覧会参加者の注目を集めた。今後、青商会はブースでの出店構想もしているという。

 主催側は在日同胞企業の参加を歓迎するとしながら、「われわれは在日同胞企業を優待し祖国における経済活動を積極的にバップアップする」と話している。

[朝鮮新報 2008.5.21]