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〈今月の金正日総書記−2〜3月−〉 昨年に続き中国大使館訪問

 2、3月の金正日総書記は各国の指導者に年賀状や祝電を送るなど、経済視察が注目された1月に比べ、外交面での活動が目立った。とくに注目されるのは昨年に続く中国大使館訪問だ。

胡主席にあいさつ

活 動 日 誌

▼軍視察

2月14日 呉仲洽第7連隊称号を獲得した朝鮮人民軍第776軍部隊管下の大隊※

▼その他軍関係

なし

▼経済視察

なし

▼外交

2月2日 各国指導者に年賀状※
  25日 最高人民会議常任委員会の金永南委員長との連名で、キューバのラウル・カストロ・ルス共産党第2書記に祝電
3月1日 中国大使館を訪問
   8日 バッシャール・アサド・シリア大統領に祝電
  15日 胡錦濤・中国主席に祝電

▼その他

3月8日 3.8国際女性デーに際して女性活動家らとともに慶祝公演を鑑賞※
  20日 金竜淵・朝鮮人民軍次帥の死去に際し、故人の霊前に花輪を贈る

※は朝鮮中央通信配信日

 総書記は3月1日、劉暁明・駐朝中国大使の招請により平壌の駐朝中国大使館を訪問した。

 朝鮮中央通信によると、劉大使は総書記に胡錦濤主席のあいさつを伝えるとともに、自身が準備した贈り物を手渡した。

 総書記はこれに謝意を表し、胡錦濤主席に自身のあいさつを伝えた後、劉大使と談話を交わした。

 駐朝中国大使館のホームページが伝えたところによると、総書記は席上、今年朝中両国は歴史的意義の深い契機と重大な事変を迎えると指摘し、第29回夏季オリンピックが北京で開かれることはアジアの人びとにとって栄誉になると述べた。

 劉大使は大使館を訪問した総書記のために宴会を催した。劉大使は宴会で、中朝関係は現在「新しい歴史的出発点」に立っており新たな発展の機会を迎えていると述べ、双方の共同の努力によって中朝親善関係発展がさらなる成果をあげるとの確信を示した。

 総書記の中国大使館訪問が報じられたのは2000年代に入って今回が四度目。00年3月5日(新年に際し)、01年7月1日(中国共産党創建80周年に際し)、昨年3月4日(小正月に際し)に訪問している。いずれも中国大使館側の招請によるものだ。

相次ぐ高官往来

 最近も引き続き朝中親善関係が強調され、両国の党、政府高官の往来や交流が相次いでいる。今年に入り総書記は1月30日、訪朝した中国共産党の王家瑞・対外連絡部長と面会した。昨年は楊潔箎外相(7月)、共産党書記処の劉雲山書記(10月)と面会している。

 一方、総書記は3月15日、全国人民代表大会(全人代)第11期第1回会議で中華人民共和国主席、国家中央軍事委員会主席に再選された胡錦濤主席に祝電を送り、「朝中親善を重んじ、絶え間なく強化、発展させることは、わが党と政府の一貫した立場」だと指摘した。

 中国側も朝中関係発展に意欲を示している。

 北京五輪の聖火リレー行事が4月28日に平壌で行われるのと関連し3月11日、駐朝大使館で会見を行った劉大使は、聖火リレーが伝統的な中朝親善関係をいっそう発展させ、スポーツ、文化などさまざまな分野における両国間の交流と協力の促進に貢献するだろうと述べた。

 朝鮮側はチベット問題など、中国の政策と努力に一貫して支持を表明している。

 外務省スポークスマンは3月20日、中国チベット自治区のラサ市で発生した暴力犯罪事件に関連してチベット分離主義者らが不純勢力にそそのかされて組織的に行ったものだとしながら、チベットの社会的安定と法律、チベット人民の根本的利益を守るための中国政府の努力を支持するとの立場を表明した。

 また、台湾の国連加盟にも断固反対を示し、「『一つの中国』『1国2制度』に基づいた中国の党と政府の統一政策を一貫して支持してきたし、今後も引き続き支持する」(3月8日外務省スポークスマン)との立場をあらためて表明した。

776部隊視察

 昨年末に目立った軍関係の視察は、今年に入り1月は1回、2月も1回にとどまり3月は伝えられなかった。昨年も2月は報道がなく、3月は2回とこの時期の傾向がうかがえる。

 2月14日発朝鮮中央通信によると、呉仲洽第7連隊称号を獲得した朝鮮人民軍第776軍部隊管下の第1大隊と第4大隊を視察した。

 第1大隊で総書記は、提示された訓練綱領執行状況を聞き、大隊の戦闘力をいっそう強化するうえで提起される課題を示した。また、「人民を助けよう」と掲示板に張られた美談に関する資料を見て、軍人たちが人民を誠意をもって支援していることに大きな満足の意を表し、軍隊は人民を助け、人民は軍隊を援護する伝統的な軍民一致の美風を発揮すべきであると述べた。

 軍部隊への視察は1月7日の報道以来約1カ月ぶりだが、その際も同部隊の区分隊を視察した。また、昨年12月19日にも同部隊直属中隊を訪れたことが報道されている。(呉陽希記者)

[朝鮮新報 2008.4.11]