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英語、コンピュータの早期教育実施、全国の小学校で9月から

「情報産業時代の人材育成を」

 【平壌発=鄭尚丘記者】朝鮮の教育部門では、日ごとに科学技術が発展する情報産業時代に合った人材育成を目指し、一連の措置を講じている。その一環として、英語、コンピュータの早期教育が今年9月(2学期)から全国でいっせいに実施され、今まで中学校で学んでいた基礎部門を小学校3年から始めるようになる。朝鮮の小学校は4年制なので、2年繰り上げることになる。

「ウリ式OS」に基づく

今後、より多くの優秀な人材が育つことが期待されている(写真はコンピューターを学ぶ平壌市内の大学生)

 コンピュータ部門早期教育の目的について朝鮮教育省普通教育局のチョ・チュンシル責任教学は、「好奇心が強い小学生時期に初歩的な基礎とともに構造、イメージを明白に与えてこそ幅広い知識を習得できる。生徒らがより能動的に授業へ臨むようになることで知能開発でも効果を出すだろう」と話す。そして、コンピュータを全人民が扱い、知るべきだというのが国家的方針だと強調した。

 情報産業時代のニーズに合う人材養成の教育システムの構築は、2000年に始まった。全国の学校の教育課程の再編成に先だち、平壌第1中学校で5年間のテスト導入が行われた。

 その結果、小学生も授業を通じて英語とコンピュータの基礎、理論を十分に理解することができ、習得速度も非常に速いという結論を得るようになったという。

 今後、生徒らは教科書で理論を学びながら、実際にコンピュータを扱って実技学習をする。

 授業には国が開発した独自のOS(オペレーション・システム)が導入されたコンピュータを使う。事務処理の全てが朝鮮語化された「ウリ(われわれ)式OS」に基づいて、生徒らは起動方法から音楽再生、時間表作成などを授業で習うようになる。

 英語授業では基本的な単語と一般会話を学ぶという。

全員に設備普及

チョ・チュンシル責任教学

 チョ責任教学は、「物質的な準備の水準および教育の質において、地域差が出ないようにするべきだ」と強調する。

 チョ責任教学によると、ゆくゆくは全校にコンピュータ室を設け、1人に1台行き渡るようにするのが目標だが、当面は3人に1台の割合で普及させていくという。

 一方、中央教授講習所と各道・市・郡教授講習所では、すでに全校の小学校教員の資質向上講習、教授講習が行われた。

 教員らは今後も再教育や休み期間を利用した教授講習を通じて、資質向上のための努力を傾けるようになる。

 小学校での早期コンピュータ教育の実施は、この部門の専門家や技術者をより多く育成するための土台を構築する過程ともいえる。

 科学技術人材を養成する国内有数の金策工業総合大学の教授らは、これまでより2年間さらに学習を深めることで、生徒の平均レベルが上がるとの期待感を示している。今の小学生が大学で学ぶころには、現在より水準の高い教育を実施できるようになると展望しながら、今回の措置が優れたコンピュータ専門家や技術者を輩出する契機になるだろうと話した。

[朝鮮新報 2008.3.28]