総連抹殺を狙った弾圧策動 労働新聞論評(全文) |
労働新聞19日付は、「許せない強盗行為」と題する署名入りの論評を掲載し、総連抹殺を狙った日本当局の弾圧策動を糾弾した。全文は次のとおり。 総連中央会館強制競売 日本で総連抹殺を狙った弾圧策動が大々的に行われている。 日本の反動層が総連の債務問題を口実にして、総連中央会館の土地と建物を奪う陰謀を企てているのがその代表的実例である。安倍前政権は、整理回収機構(RCC)を通じて総連が提案した合理的な債務解決策を無視し、極めて差別的で不公正な要求を突きつけて総連中央会館の土地と建物の強制競売まで行おうとした。これに関する裁判は現在も続いている。 総連中央会館を奪おうとする日本反動層の悪らつな策動は、総連の活動拠点を除去して在日朝鮮人の権利擁護のための総連の活動を抹殺することであり、歴代日本のどの政権も、考えも及ばなかった在日朝鮮人に対する横暴な政治的弾圧であり、特大型人権侵害行為である。 総連は朝鮮の尊厳高い海外公民団体である。朝鮮と日本との間に国交がない状態で、総連は朝鮮の代表部的役割を果たしており、総連中央会館がこのような役割を果たしてきた拠点であるということは公認された事実である。 日本当局が総連を尊重し、その合法的地位と役割を保障するのは当然のことである。 にもかかわらず、日本の反動層が国際法上の要求と国際慣例を無視し、総連中央会館強奪策動に血道を上げているのは、総連を抹殺し、朝鮮の権威と尊厳を傷つけ、日本社会に反総連・反朝鮮敵対意識を鼓吹するとともに、再侵略の雰囲気をつくるところにその目的がある。 われわれは、総連中央会館を奪おうとする日本反動層の弾圧騒動をわが国の自主権を乱暴に侵害する主権テロ行為、在日朝鮮人の生存権を侵害する凶悪非道な行為として厳しく断罪する。 「万景峰92」号の入港禁止 在日朝鮮人は自身の人権と生活権、民族教育の権利など、当然の権利を擁護するために1955年5月に総連を結成した。総連は結成以来、日本の内政に対する不干渉と国内法遵守の原則を綱領に明記し、それを徹底して守ってきた。 しかし、日本当局は総連が朝鮮の海外公民団体であるという理由だけで、米国にそそのかされて1952年につくった「破壊活動防止法の適用容疑団体」に指定して公安当局の恒常的な監視と統制のもとに置き、謀略策動に明け暮れた。 とりわけ、日本は朝鮮のミサイル発射などに言い掛かりをつけ、2006年下半期から総連と在日同胞を圧迫、封鎖することを骨子とする対朝鮮制裁措置を実施した。これにより、朝・日両国赤十字社の協力による帰国事業など、在日朝鮮人の祖国往来に利用され、朝・日間を結ぶ「人道の船」「友好・親善の橋渡しの役を務める船」として公認されている「万景峰92」号の入港が禁止された。これは、在日同胞の人権、生活権を乱暴に踏みにじる卑劣で悪らつな処置であり、国際人道主義の精神に著しく反する反人倫的な行為である。 日本反動層の「万景峰92」号入港禁止措置は、この船を祖国訪問の基本交通手段として利用してきた在日同胞、とりわけ、高齢者と病弱者、障がい者たちの祖国訪問と肉親との再会を阻み、在日朝鮮生徒・学生らの祖国への修学旅行に大きな支障を与えている。2006年7月以降、祖国訪問をやむをえずあきらめた在日同胞の数は1000余人を数え、航空便による在日朝鮮生徒・学生の追加旅行費用負担が同年だけでも4700万円に達した事実は、日本反動層の非人道的な制裁措置の重大さを明らかにしている。 さらに、重大なのは現在、日本の反動層が「万景峰92」号の入港禁止をはじめとする対朝鮮制裁措置を延長しようと画策していることである。 前政権の政策を踏襲 総連中央会館強奪、「万景峰92」号の入港禁止措置延長など、大々的に繰り広げられている日本反動層の反総連策動は、人種と性別、言語と信教に関わらず、すべての人の人権と根本的な自由の尊重をうたった国連憲章第55条、人民はいかなる場合にも、その生存のための手段を奪われることはないという経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約第1条2項、すべての形態の人種差別を一掃することに関する人種差別撤廃条約をはじめとする主要国際人権法規に違反した凶悪な人種差別、人権侵害行為である。 現日本政府のもとでもこのような反総連・反朝鮮ヒステリーが続いている事実は、彼らが前政権の対朝鮮敵視圧殺政策を踏襲していることを示している。彼らは口先では「日朝関係正常化」を標ぼうしているが、現実は、これが単なる欺まんにすぎないということを示しており、事態はより深刻に、複雑になっている。 現日本政府は、事態の重大さと深刻さを直視して反総連弾圧行為を直ちに中止し、朝・日平壌宣言の精神に従って正しく行動すべきである。総連中央会館を奪って総連を抹殺し、わが国の尊厳と権威を傷つけようとする日本反動層の犯罪的な行為は絶対に許されない。(朝鮮通信、中見出しは編集部) [朝鮮新報 2008.3.26] |