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教育研究集会(東日本)から 国語機能の強化、具体的な指導プラン

美術分科ではさまざまな授業経験が発表された

 07年度教育研究集会が東日本(1月25、26日)、東海・北信、西日本(ともに26日)の3つの地域ブロックで開催され、各地の朝鮮学校教員たちと総連の教育関係者ら933人が参加、291編の論文が発表された。東日本集会には375人の教員および教育関係者らが集い、111編の論文と13編の討論が発表された。

 集会は、昨年1月に開かれた「第19回総連各級学校教員の教育研究大会」で提示された課題に基づき、教育現場で各学年・分科ごとに進められてきた研究成果発表の場となった。

 初級部国語分科では、民族教育の基本である母国語教育の質をいっそう高めるための研究成果が発表された。神奈川県国語分科合同論文「国語の授業で機能到達目標を具体化し、学年の継承性を研究した結果について」では、対話文の「聞く」「話す」教材を中心に、県下3つの初級部教員たちが、初2から初5まで各学年の到達目標を正確に押さえ、系統的に指導する方法について発表した。また、中高級部国語分科では、機能教育と知識教育、民族性教育をより深めるための研究、教員の資質を高めるための工夫、ウリマル運動を活性化するための課題についての発表と討論が行われた。

神奈川県国語分科合同論文の発表

熱い討論が行われた理科・情報分科

 中高級部理科・情報分科では、近年、子どもたちの読解力の低下、科学的リテラシーの低下が指摘される中、生徒たちの科学的思考力を育てるための授業スタイルと方法、主要概念の理解を深めるための授業方法、初中高の関連性を活かして自然観、科学観を育てるための研究、理科を楽しみ理科的素養の高い生徒を育てるための方法についての発表がなされた。

 共通美術分科では、人間教育の一つとして、児童・生徒たちの心と、生きていくための力を育てることに重点を置き、日本に定住する実情に合わせて子どもたちに民族的な美的情緒、美意識を持たせるための研究が進められ、豊かな表現力を育てるための経験が蓄積されてきた。

 成明美・美術分科長(南武初級)は、「造形活動の楽しさを伝える造形遊び、生活体験に基づいた感動や想像の世界を表現する授業、自己の内面を表現する制作経験など、生徒たちの発達段階と個性に合わせた授業経験が発表された。今後は実践を通して得た経験を、論理的に整理していくのが課題である」と述べた。(金潤順記者)

[朝鮮新報 2008.2.8]