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思わぬ「再会」

 各地の朝鮮学校でバザーが開かれている。学校運営の足しにしようとオークションを開くなど、斬新で、さまざまな企画で臨む学父母ら。そのアイデアに元学父母らが感心する場面も見受けられた。

 バザーと言えばオモニのイメージが強いが、都内の初級学校で先日行われたバザーでは、アボジたちがヤキソバを作っていた。その横では20代の卒業生たちが、ポテト類を販売し子どもたちに大人気。さらにその横では、教員らが飲み物類を担当、オモニたちと共にがんばっていた。

 「学校のために」と力を合わせる光景を眺めていたら、思わぬ「再会」のシーンを目撃した。寮の元寮長とそこの元寮生だ。他県から高級部進学と同時に上京し、右も左もわからなかった元寮生は元寮長に食事を作ってもらうなど大変世話になった。社会人となり、久しぶりに朝鮮学校を訪れ思わぬ再会を果たし、涙が出そうだと元寮長に何度も握手を求めた。

 同胞の集う場であると同時に、元寮生のようにとりあえず足を運んでみることのできる「ハッキョ」の存在意義をあらためて強く感じる。

 利益、不利益を問わず、何かを見て、聞いて、語るために行動することは無駄ではない。

 「なんでもやるべきだ。それが記者としての骨となり肉となるんだから」。「学校のために」汗をかく同胞と思わぬ「再会」の光景を目にした休日。ふと、上司の言葉が頭をよぎった。(東)

[朝鮮新報 2008.10.27]