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女性同盟東京・北「セセデセミナー」 「食育」テーマに 調理実演も

「ウリ食文化でウリサラムを」

 女性同盟東京・北支部主催の「セセデセミナー」が6月29日、総連北支部会館で開かれ、同胞女性ら約20人が参加した。第1回目のテーマは「食育」。朝青員たちの協力で保育室が設けられ、若いオモニたちも安心してセミナーに集中していた。



セミナーの参加者たち

 セミナーでは、朝鮮大学校短期学部生活学科の金理順講師が「ウリ式食育って何だろう?」という題目で講演した。

 ちまたには「食育」という言葉があふれているが、講師によると、そもそも「ウリ(私たちの)食事」の内容自体が「薬食同源」「五味五色」という理にかなった食事であり、「チェサ(祭祀)」や日々の食事を通じて、日常的に「食育」を行っている。それは、母から娘へ、姑から嫁へ、日々の食事の準備や料理を通じて受け継がれてきたものであり、「ウリ食文化」を継いでいくことは、「ウリサラム(人)」を作り、守ることと同じこと。だから、姑から積極的に料理を学ぶべきだという。

 また講師は、食卓を守るオモニたちの役割がいかに重要かという点について強調した。

 最近、日本社会では夫婦共働きが当たり前のようになっており、母親が忙しいあまりに、栄養を考えた十分な食事、とくに朝ごはんを準備することが難しくなってきている。講師は実例を挙げながら、子どもたちの「孤食(個食)化」が進み、食卓の乱れが食生活の乱れ、そして生活習慣の乱れや健康被害にまで及んでいると指摘した。

 こうした現象は在日社会にも影響を及ぼしつつある。仕事をする忙しいオモニたちは増えてきている。だが、どんなに忙しくても、学校を支援する活動に現れているように、オモニたちのわが子を思う真心、食卓を守る努力は確実に伝わるものだ。

 参加者たちは、「離乳食のときはよく食べていたのに、今ではトマトと魚しか食べません」「朝ごはんをあまり食べないからどうしたらよく食べるようになるのかアドバイスがほしい」など、積極的に質問し意見交換した。

 なかには「夫と同じように、息子たちも『胃袋』でつかむことが大事。そのためには日々の食事をおろそかにせず、がんばらないと!」という意見もあった。

 また、食事は「楽しくするもの」、そのためには子どもと一緒に調理をすることが有効であるという講師の理念から、「ホトク(おやき)」のレシピ紹介、調理実演も行われた。

 その後、参加者たちは、先輩のオモニたちが準備したキムパプとチャプチェに舌鼓を打ちながら、子育ての悩みや食事のことについて話し合った。

 「食育の基本は愛(真心)」

 これがこの日、参加者たちが達した結論だった。

 愛を与え、守り、育てていくのは他でもない、オモニたちだ。同胞社会の未来を担う新しい世代のオモニたちが、食卓を守り、愛情いっぱいに料理をすることはまさに同胞社会の明るい未来を育むことなのだ。

 「さて、今晩のおかずは何にしようかしら…」【女性同盟北支部】

[朝鮮新報 2008.7.28]