top_rogo.gif (16396 bytes)

「ウリ民族フォーラム08in千葉」 祖国と学校支援を「実践」

「ICHIBAN」元気な同胞社会目指して

フォーラムは全出演者による合唱で幕を閉じた

 「ウリ民族フォーラム2008in千葉」が13日、青葉の森公演芸術文化ホールで行われた。96年に北海道から始まった青商会の民族フォーラム。13回目を数える今年のフォーラムのテーマは「ICHIBAN」だ。「検証」「実践」「提案」を通して「元気な同胞社会と新たなステージ創り」という課題に挑んだ。

 各地の青商会会員と千葉同胞たち850人が見守る中、フォーラムは姜尚賢・千葉青商会会長の力強い開会宣言で幕を上げた。青商会のメンバーたちは「ウリハムケ」Tシャツを着用しての参加だった。

 第1部「検証」では、県内の同胞由来の史跡、奮闘する同胞たちとその活動をドラマチックに紹介、「影が薄い」という他県同胞の印象を払拭しながら千葉同胞社会の「ICHIBAN」を発掘した。

 通学の「平等」を勝ち取った「JR定期券割引適用運動」、新入生への「チョゴリプレゼント」、91年世界卓球選手権の「統一応援団」などは千葉が発信源だという。検証を通じて得た千葉同胞社会に対する誇りは、そのまま在日同胞社会に対する誇りでもある。第1部では先代が築いた素晴らしい同胞社会を守り後世に残していくことが、青商会の重要な役割であることを「検証」した。これは、新しい同胞社会を築くために、一度壊して作り直そうという主張に対する事実上の否定となった。

第1部では、千葉同胞社会の「ICHIBAN」が発足、検証された

 一方で、「メタボダンサーズ」も登場し会場を沸かせた。ダンサーズのリーダー(黄祥旭・県青商会副会長)は、「子どもたちの未来のために立ち上がった。子どもたちと同胞社会を支えるヒーローであり続けたい」と語る。

 「検証」を土台に、第2部では朝鮮での活動と千葉朝鮮初中級学校での課外授業を「実践」し得た成果が披露された。農業支援、学校支援など朝鮮の発展に青商会の位置で貢献できることが多数あることを証明したほか、財政面に限らず朝鮮学校を会員たちの知識と経験でサポート出来ることを課外授業というカタチで「実践」して見せた。祖国と同胞社会、祖国の生徒と同胞生徒の間で、不可欠な相互理解を青商会が橋渡しできるということや、会員たちも祖国と学校を知るよいきっかけになるという「副産物」も生まれた。

 第3部ではパネルディスカッション(司会=朴在勲・朝鮮大学校経営学部准教授、パネリスト=韓直樹・青商会中央副会長、尹泰俊・千葉県青商会幹事)を通して、「在日」は「ハンディ」ではなく「アドバンテージ」であることが力説されたほか、祖国は世界に羽ばたくための「拠点」であることが言及された。そして、青商会が築いてきたネットワークは、「『夢』をカタチにするため」の大事な舞台だと強調された。

 また、21世紀の地域民族教育のさらなる発展を促すために、李龍大・西部地域会長が経済生活サポート事業、民族教育オリニ応援事業、情報交流ネットワーク事業からなる「ICHIBANプロジェクト」の推進を発表した。

 中央青商会の姜泰龍会長は「ICHIBANプロジェクト」について「根幹にあるものを提案し実行することは難しいことだが、大事なこと」と述べ、今回のフォーラムが「提案型」から「実践型」へと発展したことを特徴とした。

 フォーラムは全出演者による合唱で幕を閉じた。出演者たちに1年間の労をねぎらうかのような盛大な拍手が送られた。

 次回、開催地は茨城に決定した。(丘)

[朝鮮新報 2008.7.16]