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4.24教育闘争60周年 兵庫・西宮で記念講演会

「言葉と歴史は民族の魂」

 4.24教育闘争60周年記念講演会「阪神教育闘争と私」(主催=西宮・甲陽園地下壕を記録し保存する会)が4月24日、兵庫・西宮市立教育会館で行われ、西宮市在住の徐元洙さん(83)が当時の体験談を語った。日本の教育関係者、市民団体メンバーら80余人が参加した。

講演する徐元洙さん

 徐さんは、兵庫県史、西宮市史、戦後教育史などの資料を引用しながら、当時の民族教育、朝鮮人弾圧とそれに反対する在日朝鮮人らのたたかいについて証言。米軍政部に逮捕された朝鮮人が3000人を超え、多くが不当な軍事裁判で投獄された事実について解説した。また1948年、不当な軍事裁判の末、1年7カ月にわたり投獄され犠牲となった当時の在日本朝鮮人聯盟兵庫県本部委員長・朴柱範さんとの思い出話や、南朝鮮に住む朴さんの娘たちが徐さんを訪ねたとき、互いに手を取り合って涙したときの心境などを語った。

 徐さんは、「言葉と歴史は民族のルーツであり魂。教育闘争の勝利とその精神は今もしっかりと受け継がれている」と語った。

 甲陽園地下壕についても解説した徐さんは、1987年、故鄭鴻永さんが発見して以来、7カ国5500人が訪れたと紹介し、今も日本政府は強制連行犠牲者の遺骨を返還しておらず、遺族らに苦痛を与えていると指摘した。

 続いて発言した在日本朝鮮社会科学者協会中央の李大熙顧問は、日本政府による対朝鮮制裁の再延長措置に言及、教育闘争当時から変わらぬ日本当局の差別政策を非難し、制裁の撤回と国交正常化交渉の即時再開を訴えた。

 在日朝鮮人1世の当時の体験や思い、訴えを聞き時折、目頭を抑える参加者もいた。【社協京都・柳球采通信員】

[朝鮮新報 2008.5.12]