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拝啓、南朝鮮次期大統領様

 いよいよ2月25日の大統領就任式の日が近づいてまいりました。選挙後の情勢について書く機会に恵まれずにいたのですが、ぜひ一言申し上げたい気持ちを抑えることができず、一筆啓上する次第です。

 先日、政権引継ぎ委員会が国会に提出した省庁再編案が各方面で物議を醸し出しているようですね。北南関係、統一問題を担当する統一省の廃止・統合はその最たるものでしょうか。

 思えば、「非核3000」構想の中に「改革・開放」の文字を見た時から一抹の不安がありました。1月の記者会見も拝見しましたが、「韓米関係重視」、まず北の核放棄ありきの「相互主義」など北南関係、外交・安保分野におけるアプローチにはやはり危ういものを感じます。まさかブッシュ政権にならって、前政権を全否定する路線に踏み出すことはないと思いますが。

 「実用主義」、大いに結構です。しかし北南関係に関する限り、「実用」で全ての問題は解決されないということもまた厳然たる現実です。

 こう着状態にある朝鮮半島情勢も遠からず動き出すでしょう。大統領就任式の当日、米ニューヨーク・フィルが平壌に到着、翌日には公演が行われます。偶然にしても絶妙なタイミングだと思いませんか。

 10年ぶりの保守政権誕生だと、米、日の保守強硬派が小躍りしていますが、政策の実行、とりわけ「わが民族同士」の精神を核とする6.15と10.4両宣言の実践を願うばかりです。(相)

[朝鮮新報 2008.2.4]