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「1年の締めくくり」

 早いもので、もう今年も暮れようとしている。

 この1年を振り返ってみるとやはり公演にはじまり公演で終わっていく1年であった。

 金剛山歌劇団の1年は、全国ツアーを回っているうちに、あっという間に過ぎてしまうので、ややもするとスケジュールに流されるまま毎年同じような日々を送ってしまいがちなのだが、その中でも自分がいかに目標を持って1年を過ごすかによってやりがいも生まれ、自分自身も成長できるのではないかと思う。

 私にとってこの1年は、最近忘れがちになっていた歌うことの楽しみや喜びを今一度感じることのできた1年であった。

 私たちが上がる舞台の一つひとつは、公演準備に奔走してくれたたくさんの人たちの努力の上に成り立っている。こうして用意された舞台で歌を歌えることへの感謝の気持ちを忘れてはいけないとあらためて感じた。

 また今年は女性同盟結成60周年にあたる年で、私も各地のオモニたちのように、エネルギッシュで前向きな人生を歩んで行きたいと思った。

 この連載も6月から始めて、この回でいよいよ最終回。

 私は、この連載を引き受けるにあたり、読者のみなさんに金剛山歌劇団を少しでも身近に感じてもらえたら、という思いで書いてきたが、どこまでお伝えできたのやら…。

 とにもかくにも、みなさんの住んでいる地域で金剛山歌劇団公演があるときはぜひ会場に足を運んでみてください。(蔡慶愛、金剛山歌劇団・声楽家)

[朝鮮新報 2007.12.17]