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ユニークな授業−父親の参加も望む

 少子化社会に暮らす子どもたちが、赤ちゃんと直接ふれあうことで生命の大切さを学ぼうと、東京都北区の東京朝鮮中高級学校・中1「家庭」の特別授業でユニークな取り組みが行われた。

 学校と学父母、女性同盟東京都本部の緊密な連携のもと行われた「乳児教室」は、昨年に継ぎ2度目の開催。生徒たちは、妊婦体験ジャケット(7キロ)を着用し、沐浴人形(3キロ)を抱き、母子手帳を見るなどして、「実物の赤ちゃん」に触れる準備をした。

東京中高の特別授業で赤ちゃんとふれあう女子生徒

 兵庫県では、同胞看護師・助産師らを中心に、98年以降朝鮮学校での性教育に取り組んでいる。04年、担当看護師制を確立させ、今では県下全ての初級学校の各学年で性教育を実施するにいたっている。

 「生命の誕生」や「命の大切さ」を伝える性教育は世界各国で幼児期から行われており、遠く北欧のフィンランドでは、「誕生から死」までをまるごと教え、中国・上海ではエイズ予防も目標に掲げ、「自分の体を大切にすること」に重点を置き性教育を行っている。

 朝鮮学校においてはまだまだ手探りという感ではあるが、東京中高や兵庫県の朝鮮学校で行われている授業は、全国的にも広めていきたいものである。とくに、学校、家庭、地域の3者が協力し合って子どもの教育に関わるという点が注目すべきところである。

 また、東京中高の特別授業の感想には「母親に感謝したい」というものが多かったが、来年は、母親のみならず父親の参加も呼びかけて、子どもたちにより多くの話を聞かせてもらいたい。(潤)

[朝鮮新報 2007.10.20]