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高麗書芸研究会−2年ぶりの再会

 東京・上野の東京都美術館で開催されている第14回高麗書芸研究会国際交流展(2〜9日)には、日本各地からたくさんの書道愛好家たちが駆けつけた。

 会場を見歩いていると、ふと目に留まったチマ・チョゴリ姿の女性。2年前、広島で行われた13回展で出会った、文芸同広島支部書芸部長の韓静資さん(高麗書芸研究会常任理事)だ。

 韓さんは、広島県の民族書芸の草分け的存在。広島朝鮮初中高級学校の教育カリキュラムに書芸を取り入れ、後進の育成に力を注いだ結果、同校を5年連続、広島県児童生徒書芸展で学校賞受賞に導いた。県内約2800校のうち、5年連続受賞はほかにはない。

 また、同胞高齢者向けのデイサービスセンター「さむけあ・ありらん」では、毎月書芸の時間を設けている。参加者たちの中には、過去にさまざまな理由から学ぶ機会を奪われ、文字を学べなかったハルモニたちが少なくない。授業では、ハングルと漢字で名前や住所を書くことからはじめていた。

 2年ぶりの再会に、「まだがんばってるの? 結婚は? したの?」と真っ先に聞く韓さん。この2年間に結婚、出産を経験し、仕事に復帰したことを伝えると、大変喜びながら記者を自分の作品の前に引っ張って行った。

 「うちにも孫が生まれてねぇ、どんなにうれしいことか」と韓さん。そう言いながら、身の回りの心配をいろいろとしてくれた。

 作品は、孫の誕生を喜ぶハルモニの気持ちを表現したものだった。目を細めながらうれしそうに話すその姿に、母親のそれが重なった。

 「体には気をつけて、オモニには感謝せなあかんよ」との最後の一言がずしりと心に響いた。(潤)

[朝鮮新報 2007.4.7]