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「朱蒙」の帰郷 統一願う「今」を投影

乙密台で説明を聞く一行(左が主演のソン・イルグクさん) [写真=聯合ニュース]

 南の歴史ドラマ「朱蒙」が81話で先日、エンディングを迎えた。高句麗を建国した始祖王・朱蒙の一代記で、同胞社会でも人気が高かった。

 そのドラマに出演した俳優たちが、3月17日から21日まで、平壌を訪問、市内の名所はじめ世界遺産に指定された東明王(朱蒙)陵、徳興里壁画古墳、江西3墓などを参観した。

 朱蒙役のソン・イルグクさんは、東明王陵の前でクンヂョル(大礼)しながら、「一日も早く南北が一つになって、世界を号令できるように、高句麗時代がそうであったように」と祈ったと同行記者に語った。さらに、彼が最も魅かれたのは、流鏑馬など高句麗の文化、風習、風俗が豊かに描かれた徳興里壁画古墳だと述べながら、「とりわけ、馬上から弓を射る様子が描かれた壁画は、私自身が撮影の時、直接演じたものなので、言葉では言い尽くせない」と感激しきりだった。

 また、朱蒙のパートナー・召西奴役を演じたハン・ヘジンさんは四神図で名高い江西3墓の参観を終えて、「あまりにも悔しいのは、日帝時代に、このすばらしいわが民族の文化財が多くの損傷を受けたことだ」と指摘した。

 これらの言葉から古朝鮮から高句麗、後期新羅・渤海、高麗、朝鮮王朝、そして現代へと連綿と続く民族史を実感したことの重みが、切々と胸に迫ってくる。

 6.15時代の恵みが、こうしたドラマを生み出し、私たちに民族の一体感を生き生きと抱かせてくれた。時代劇は、歴史を借りた現代劇でもある。統一を願う民衆の「今」の思いが色濃く投影されているのだから。(粉)

[朝鮮新報 2007.3.31]