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「未来志向的な中朝関係の構築は、時代が私たちに与えた使命だ」。金日成綜合大学で、26日に行われた講演での劉暁明・駐朝中国大使の発言だ。朝鮮半島を取り巻く情勢が急変する中で、朝中関係はさらに深まりつつあるようだ ▼劉大使は講演で、「中朝両国の共同利益」を強調。政治、経済、外交、文化などさまざまな面での協力強化を訴えた。また、現在進んでいる経済協力は両国に利益をもたらす大きな潜在力を持っていると指摘。文化面でも朝鮮の歌劇「血の海」や「花売る乙女」が多くの中国人に影響を与えたとしながら、来年、中国の国家大劇園で「花売る乙女」が初めて上演されることを明らかにした ▼これに先立つ22日には、朝鮮外務省関係者と中国大使館の外交官との親ぼく会が同大使館で行われた。この席でも劉大使は、今年に入り胡錦濤主席が金正日総書記に3度にわたってメッセージを送ったこと、楊潔箎外交部長が就任後初の外国訪問先として朝鮮を選んだこと、中国共産党の幹部らが訪朝し、金正日総書記に歓待されたことなどをあげ、両国間の友好関係は順調だと強調した▼劉大使の報告によると、過去9カ月間の朝中双方の貿易総額は14億4000万ドル(約1570億円)にのぼり、前年同期比で16.6%増加しているという ▼日本では、「孤立している北朝鮮」というイメージにそぐわないためか、こうしたニュースは報道されないが、朝鮮は世界のほとんどの国々と国交を結んでおり、多くの国連機関スタッフも常駐している。誤った「固定観念」は払拭すべきだ。(国) [朝鮮新報 2007.11.28] |