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日本の対朝鮮「世論」は、メディアの姿勢が変わるか、これ以上無視できないほどの情勢の変化がないかぎり変わらないだろうと思う。北南首脳会談の開催と宣言の発表や、日本以外の国による朝鮮への重油提供など、これだけ情勢が変わっているにもかかわらず、日本のメディアはいまだに「拉致問題解決」のための「対話と圧力」路線に固執している ▼10月18日に行われた拉致議連総会で、家族会の代表が「これまでの運動をそのまま踏襲するのがいいのかどうか」と述べたという。圧力一辺倒の安倍政権下、「拉致問題」で何の進展も見られなかったことを踏まえての発言だろう。しかし、この発言を大きく取り上げたメディアは、ほんの数社のみ。大半は、「圧力強化」云々の部分を報道している ▼毎日新聞は、10月20、21日にかけて実施した世論調査の結果を発表し、「圧力重視路線を望む回答が3分の2を占めた」と報道した。現政権からにじみでる「対話重視」を「弱腰」とみなし、朝鮮に対してはあくまで「強気」でいかなければならないという世論を形成したいのだろうか ▼朝米間の協議などが進展する中、最近のメディアは6者会談に関して、客観的な事実報道に徹しているように見える。朝鮮半島情勢が急変していることを否が応でも認めざるをえなくなったとも読み取れる ▼変化する状況の中で、感情論や旧態依然の姿勢、思考だけでは、国家間の諸問題を解決するのは難しい。本当に「拉致問題を解決」したいのなら、成果のなかった「圧力」に固執する理由はどこにもない。(国) [朝鮮新報 2007.10.31] |