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9月25日の秋夕、都下は雨、曇り模様の天気予報が外れ、深夜の煌々と輝く月光のなんと眩しかったこと。「民族の名節」。心が洗われるとは、このことではないかと一人悦に入った。季節はといえばいうまでもなく初秋、彼岸花もきっちりと時期を忘れず花を咲かせ、日本では付き物のススキも穂を出した。しかし今年の暑さは尋常ではなく、関西地方ではまだまだ夏の勢力が強いようだ ▼異常気候に歩調をそろえた訳ではないだろうが、前代未聞の安倍辞任。結果的に福田政権が誕生した。「背水の陣内閣」だと自称している。対朝鮮政策がどうなるのか、気にかかるところだ ▼先月27日からは北京で第2回6者会談が始まった。朝鮮代表団団長の金桂官外務次官は「(2005年)9.19共同声明で定めた第2段階の目標と各者の義務項目について、履行の順番を論議して決める」「今回の会談は非常に重要な会議になる」と北京空港で25日、記者団に語った ▼ブッシュ政権が目標とする「年内に朝鮮半島非核化のメド」ということを考えれば、内容はむろんのこと時期的にも重要な会議であることは多言を要さない。どういう連関性があるのかは不透明だが、それでもつながっていることは確実な北南首脳対面が2日から控えていることもそのことを認識させる ▼こうして見てくると、9月末から10月初めにかけては朝鮮半島、いや朝鮮民族のこれからを占う意味でも非常に重要な時期となる。目が離せない。それぞれの会談には参加できなくても、われわれも当事者なのだから。(彦) [朝鮮新報 2007.9.28] |