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春・夏・秋・冬

 朝・日平壌宣言発表5周年に際し、大阪や京都で国交正常化早期実現を求める集会が行われた。6者会談、とりわけ朝米の対話ムードや2回目の北南首脳対面の実施など、朝鮮半島を取り巻く情勢が好転している中、日本当局も国交正常化に積極的に取り組み過去の清算をはじめ両国間の諸懸案を早期に解決すべきことが強調された

▼市民レベルで国交正常化を求める声が広がる一方で、政府と政府の意を汲んでいるメディアは、依然として拉致問題に執着している。彼らにとっての9月17日は、「平壌宣言発表5周年」ではなく、「北朝鮮が拉致事件を認めた日」として記憶されているようで、「拉致問題の全面解決」を声高に叫んでいる

▼朝鮮で発生した水害に対し世界各国が支援に取り組んでいる中、「人道支援」を云々しながらも結局は支援を行わないばかりか、在日同胞が集めた支援物資を搬出するための朝鮮籍船舶の入港を拒否。その一方で「拉致」という「人権問題」を騒ぎ立てる神経は、まったく理解に苦しむ

▼5、6の両日に開かれた朝・日国交正常化作業部会で双方は、6者会談の合意事項における公約を再確認し、平壌宣言に基づいて国交正常化の早期実現に向けた具体的な行動計画について協議、実施することで合意。関係正常化の意志を再確認した

▼本質的な部分には触れず、枝葉ばかり強調するこの国のメディアの姿勢は今に始まったことではないが、「拉致」に縛られて世界の流れを見誤ったとき、一番の被害を受けるのは誰なのかということを考えた方がいいのではないか。(国)

[朝鮮新報 2007.9.19]