|
これほどまで敵意をむき出しにするとは−。豪雨による水害で、甚大な被害を出した朝鮮に在日同胞が送ろうとしている支援物資の輸送と関連し、総連中央が朝鮮船舶の使用を要請した件について、安倍政権は拒否した。そればかりか、呆れたことにその要請書を「配達証明郵便」で総連中央本部に送り返してきたという ▼この、安倍という政権の「人の道」に外れた、常識というものが備わっていない対応には、怒りを通り越して言葉が出てこない。かつて、侵略戦争時代に行った鬼畜のような蛮行と本質において何一つ変わらない。だから敗戦後、60年以上が過ぎた今も蛮行の清算を行いえないでいる。何をしたのかをわかろうとしないのだから ▼この安倍政権の「人の道」に外れた、敵意むきだしの対応が今回だけに限らないことは、一連の総連関連施設などに対する強制捜索でわれわれはすでに実体験を通じて知らされている ▼総連中央本部問題と関連して、早くから関係者の口から漏れ伝わっていたある話が今回、裏付け確認される形で報じられた。「『総連売却事件』の真相を語るメモ」(月刊誌「選択」9月号)がそれだ ▼整理回収機構(RCC)、それに「金融庁を巻き込んだ和解交渉が進め」られ、昨年11月頃には「金融庁としては40億+30億でOKのニュアンス」だったが、今年1月に「事態が急変」。「安倍が記者の前で『(中央本部が)更地になったら見に行く』と」発言し、債権回収問題が政治問題化されてしまった。この政権はとことん朝鮮人差別、嫌悪感情で凝り固まっている。(彦) [朝鮮新報 2007.9.10] |