|
時代は変わったと思った。最近、顕著な米・日・オーストラリア3国の軍事同盟構築の動きに南朝鮮外交当局が神経を尖らしているのだ。一昔前、三角(国)軍事同盟といえば対ソ連・朝鮮をにらんだ米・日・南朝鮮のそれを指した。そこから南朝鮮が抜けてオーストラリアが浮上するとは ▼これらの動きを逆から見れば、朝鮮半島、北と南の6.15共同宣言に基づく「わが民族同士」の精神を土台にした統一への流れが今や、押し戻せぬ次元に至っている事実を周辺諸国が認識していることを示すものであろう ▼それだけに、なぜ神経を尖らすのか、南朝鮮外交当局の思惑が理解できない、とあれこれ資料をめくっていると、今後到来すると予測されている米・中2大国体制の中で、朝鮮半島が埋没する事態を憂慮してのものであったことがわかった ▼では、「朝鮮の脅威」を全面に掲げ、軍事大国化路線を突き進む日本にとってはどういう位置づけになるのか。「朝鮮の脅威」に、統一朝鮮をダブらせていることは明白だろう。それでしか説明がつかない ▼先日死去した瀬島竜三・伊藤忠元会長。侵略戦争時期、大本営作戦参謀だった。その陸士人脈を駆使して1980年4月、民主と統一を求めた光州人民蜂起を銃剣で弾圧し、金大中氏を逮捕するなど権力を磐石にした全斗煥独裁政権と中曽根政権との間で「日韓新時代」を築く密使とし蠢いた。日本の反共防波堤として、南朝鮮軍事力強化のために「安保資金」を提供するお膳立てをした。その「同盟関係」が崩れようとしている。やはり時代は変わった。(哲) [朝鮮新報 2007.9.7] |