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春・夏・秋・冬

 ブッシュ米大統領は8月31日、アジア・太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を控え、同地域メディアとのインタビューに応じた。「6者協議の成果は出ている」と述べ「(私の)任期が終わる前に核問題を解決させることは可能なことだ」と自信を見せた。1日からジュネーブで朝米作業部会が開催される時期の発言でもあり、その真意が注目された

▼とくに今年1月のベルリン協議(合意)後、朝米が直接対話を軸に6者会談9.19共同声明の履行に向けて歩を進めてきたことはたびたび指摘されてきたことである。その事実を認めたくない日本政界の一部からは、しきりに「米日同盟磐石論」が流されるが、安倍首相の「ご意見番」を自認する中曽根元首相も「(米国は)中国、北朝鮮と近接し変化しつつある」と語るほどである(産経新聞8月31日付)

▼実はこの間、一部のメディアしか報じなかったが、昨年10月末北京で朝米秘密会談(金桂官外務次官とヒル国務次官補)が行われた。その場で金正日総書記のブッシュ大統領にあてた「関係改善に言及した」口頭メッセージが伝えられていた事実が確認されている

▼この秘密会談後に年を越えてベルリン会談、続いて「2.13合意」がなり、米政府が介入してのBDA問題解決、朝鮮側の初期段階措置履行に至った

▼この伝でいくと、今回のブッシュ発言は総書記メッセージを基に双方が重ねてきた努力の現状について言及したものと取れる。あわせて、今も総書記メッセージを胸に刻んでいることを、メディアを通じて通報したと分析できる。(彦)

[朝鮮新報 2007.9.3]