|
安倍政権の大敗に終わった参院選挙。噴出した責任論や27日の内閣改造などを控え、それらの点にマスコミの注目が集中するなか、ひっそりというか、それほど話題にならずに漆間警察庁長官が退任した。いうまでもなくこの御仁、安倍政権の対朝鮮「圧力」政策下、拉致問題と総連組織を結びつけ「事件化」を口にして憚らなかった人物だ ▼退任に際しての記者会見で「(警察庁トップとして)やりたいことはやったつもりだ」とのたまわった。総連弾圧も「やりたいことだった」のだろう ▼「事件化」とは、多くの法曹関係者が指摘しているように「でっち上げ」にも近い。警察のトップがそうした行為に及ぶことを許容、指示したということは、権力を傘に着てやりたい放題やれといっているのに等しい ▼事実、留学同中央本部事務所などに対する強制捜索、拉致とどういう関連性が出てきたのか。起訴、公判が維持できるのかどうか、これからも見守っていく必要がある。もしも何ら関係のなかったことが白日の下に明らかにされた場合、断固とした対抗措置を取り、彼らの責任を追及していかなければならない ▼今月に入ってから、2回目の6者会談の各実務グループ協議が粛々と行われている。《経済・エネルギー》(7〜8日、板門店)、《非核化》(16〜17日、瀋陽)、《北東アジアの安全保障》(20〜21日、モスクワ)が終わった。朝米も28日からジュネーブでの開催が報じられている。未定なのは唯一、朝・日だけだ。5者と安倍政権の対応の違いはますます鮮明になりつつある。(哲) [朝鮮新報 2007.8.24] |