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今月28〜30日、平壌で2000年以来7年ぶり、2回目の北南首脳対面が実現することになった。朝鮮半島非核化実現のための初期段階措置が履行され、エネルギーをはじめとする各作業部会協議が進展。さらにはその後、9月初に第6回6者会談第2ラウンド、6者会談外相会談が予定されている中での大イベントである ▼8日に発表された北南合意書は、今対面について「6.15北南共同宣言と『わが民族同士』の精神にのっとって北南関係をより高い段階へ拡大、発展させ、朝鮮半島の平和と民族共同の繁栄、祖国統一の新たな局面を切り開くうえで重大な意義をもつことになる」と指摘している。意味深長な表現である ▼早くも、年末の南朝鮮大統領選挙でのハンナラ・保守勢力への牽制、影響力行使だとか、さらには米国、とりわけ拉致問題に固執する日本に対する圧力云々という観測が飛び交っている。結果的にはそうなるかもしれない。しかし、当初からそんな次元で事を進めようなど、朝鮮は安倍政権のような目先の大事だけにとらわれて動く国ではない ▼そのことは2000年の首脳対面時の内容が物語っている。6.15共同宣言が発表され、わが民族同士、統一を実現していくことを全世界に向けて表明した。今回もそれに劣らない何かが明示されるのではないかと思う ▼仮に、停戦を強固な平和状態に、あるいは統一を目に見える形で示すような協議体のようなものが発表されたら、朝鮮半島のみならず北東アジア、世界の構造が地殻変動を起こすことになる。そこで慌てても後の祭りだろう。(彦) [朝鮮新報 2007.8.10] |