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参議院議員選挙期間、「この国の首相にどちらがふさわしいかを考えて投票してください」と言っていた安倍首相だが、「歴史的大敗」を受けて「責任を果たすために」続投する意向を明らかにした。自分が言っていたことを忘れてしまったのか ▼安倍政権発足後、閣僚によるカネに絡んだスキャンダルや不適切発言などが後を絶たないが、安倍首相が責任を果たしたとはとても言えない。部下の責任も追及しない代わりに、自らの任命責任も問わない。一般企業なら、倒産してもおかしくない ▼もっとも、安倍首相が責任を取らない人物だということは、弾圧の対象となってきた在日朝鮮人はとっくに知っていた。官邸主導の強制捜索の「口実」となった「薬事法違反」容疑が不起訴処分になっても、何もなし。「従軍慰安婦」問題では、「狭義」「広義」を云々しながら、何の関係もない米大統領に「謝罪」する始末 ▼安倍首相の右派性向については、在日に限らずすべての朝鮮民族、ひいてはアジア近隣諸国から懸念されて久しい。今回の選挙終了後、ヤフーなどインターネット上では、安倍首相に対する批判が後を絶たない。今後、国内外からの懸念、批判に対しどのような「責任」を果たすのだろう ▼ある著名人が言っていた。「最近、右翼勢力が『武士道』などを声高に叫んでいるが、本来の武士道はもっと潔いものだ。過去の負の歴史を隠ぺい、わい曲するだけでなく、自らの過ちを認めずに開き直り、『勇ましさ』だけを強調するなどというのは、およそ武士道とはかけ離れたものだ」(国) [朝鮮新報 2007.8.1] |