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春・夏・秋・冬

 「貧すれば鈍する」という言葉がある。本来は、人間というもの「貧乏になると品性がさもしくなる」という意味合いで使われる。状況が悪くなると、それに比例して言動も品がなくなっていくということだ。参議院選挙で大苦戦が伝えられる自民党の今の状況が、まさにこれにピタリとあてはまるのではないか

▼25日、地元・石川県の選挙応援に駆け付けた森元首相。「北朝鮮は安倍さんが(参院選で大敗し)つぶれてくれることを願っている」と発言。塩崎官房長官も「北朝鮮は(参院選が与党にとって)あまりいい結果ではないことを期待している」と述べたという

▼今回の参議院選挙と朝鮮、何の関係があるのか。年金や閣僚の政治資金問題など、自ら蒔いた種によって世論の大反発を招き悪戦苦闘。自業自得だろう。言うに事欠いて反朝鮮、朝鮮排他、差別感情を呼び覚まし、それに訴えて選挙に勝とうというのだから最低だ。これまでこんな政治、国会議員など見たことも聞いたこともない

▼政治感覚などはもちろん、人間として最低限、備えるべきモラルさえ持ち合わせていない。これで政治家というのだから不幸な限りである。さらには、拉致問題を選挙戦に最大限、活用している候補者もいるという。安倍自民党の支持率が急落する理由がわかる

▼朝鮮外務省が19日に発表した「備忘録」に対して日本外務省は「事実関係を歪曲し、一方的に述べて」おり「受け入れることはできない」とのコメントを発表した。わずか全文11行。どこが歪曲、一方的なのか。具体的に言及してもらいたい。(彦)

[朝鮮新報 2007.7.27]