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迎合しているのか、それとも強要でもされているのか。日本のメディアは、反総連キャンペーンだけでなく、あらゆる面で安倍政権から発信される情報を「忠実に」垂れ流しているようだ ▼参議院選挙投票日を控え、支持率下落に歯止めがかからない安倍政権。国内に山積する問題から市民の眼をそらせるため、「拉致問題」を口実に朝鮮と総連に対する対決、弾圧を強めてきたが、時事通信が6日から9日に行った調査では、支持率はわずか25.%で不支持率は53.2%にも上っていることがわかった。中国残留孤児や公害問題の集団訴訟にピリオドを打つなど、露骨な選挙対策もまったく奏効しなかったわけだ ▼極めつけは、年金問題に関する「第3者委員会」が13日、わずか4日間の「スピード審査」で15人の被害者を救済することを決定したこと。これには自民党内からも「安倍首相は『私の内閣で被害者が救われた』とPRするつもり」と冷めた見方が出ている ▼問題はこうした安倍政権に迎合するメディアの存在だ。「第3者委員会」の「スピード審査」時には、被害者に救済の電話をかけている模様をわざわざ放映した。新潟中越沖地震によって被害を受けた東電刈羽原発へのIAEAの調査については、新潟県知事をはじめとする世論に押される形での受け入れとなったが、政府の「積極的な姿勢」によって実現するかのような報道 ▼「特オチ」を避けるがための「横並び」に慣れてしまったのか、日本のメディアからは「自らの頭で思考し、事実を伝える」という気概がまったくうかがえない。(国) [朝鮮新報 2007.7.25] |