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春・夏・秋・冬

 平壌滞在中、「親せきが日本で待っている」、さらには「非常に会いたがっている」などの甘言に騙されて豆満江を渡り、中国・瀋陽を経て日本へ行き、再び祖国に戻った都秋枝さんの記者会見の模様(録画)をテレビで見た。記者会見は12日、平壌高麗ホテルで行われ本紙記者も参加した

▼記者会見で都さんは、平安南道北倉郡で暮らしていたが、「生活上の援助を与える」という複数の人間の口車に乗せられて日本に連れて行かれ、3年7カ月間を過ごしたと語った。瀋陽の日本総領事館総領事が関与した事実、そして日本に来てみれば、待っていたのは親せきではなく、帰国同胞らを日本に連れて来ることを生業とする「三浦小太郎」という人物だったと赤裸々に語った

▼この人物、朝・日平壌宣言の破棄や、破防法を適用して総連を解散させろなど、反朝鮮、反総連活動の先頭に立つ一人。都さんの証言からすると、日本外務省とこの男が一体だったことは明らかだ

▼こうした複数の「人さらい集団」が、連携を取り合い不法活動をしながらも何らの取り締りを受けることなく、逆に堂々とうごめいているのが安倍政権下の日本の現状だ。同じような思考の持ち主だけに、活動の余地がさらに生じただけのことなのだろうが、それにしても尋常ではない

▼都さん以外にも、同じような経緯を経て日本に連れて来られた人たちはいるはずだ。日本は外務省ぐるみで関与していたのか、官邸からの指示はあったのか、日本政府からの活動資金援助はあるのか等など、明らかにされるべき問題は多い。(彦)

[朝鮮新報 2007.7.20]