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春・夏・秋・冬

 南朝鮮の保守本流で対北事業では強硬一辺倒だったハンナラ党が、新たな対北政策を打ち出し注目を浴びている。同党内に設置された平和統一特別委員会が4日、「韓半島平和ビジョン」として発表した「新政策」は、これまでの対北政策と比べ、柔軟で転換的なものだとされている

▼ソウル、平壌への経済代表部の設置、制限的ではあるものの北への送電や食糧支援をはじめ、これまでかたくなに反対してきた金剛山観光や開城工業団地事業も「容認」するなど、同党としてはかなり踏み込んだ内容となっている

▼同委員会の鄭亨根委員長は、「この間、ハンナラ党は対北問題を処理する過程で、先に安保、後に交流、協力を強調したあまり、北東アジアにおける脱冷戦の流れを見誤るなど、現実的な対応力が足りなかったのが事実」だったと述べながら、「これらの事業は、南北が共に繁栄するために維持、発展させなければならない事業」だと強調した

▼ハンナラ党の「変わり身」に、南朝鮮メディアは、「2.13合意」後、朝米関係はもちろん朝鮮半島を取り巻く外交、安保情勢が急激に解氷ムードとなっていることを鑑みた結果だと分析している。聨合ニュースなどによると、党内では時代の流れに乗り遅れて強硬路線に固執した場合、反統一勢力という烙印を押されたまま大統領選挙に負けるという前轍を踏みかねないという共感帯が形成されているという

▼問題は、本当に統一を望んでいるかということだ。美辞麗句を並べても、単なるパフォーマンスであれば、前轍を踏むのはまちがいない。(松)

[朝鮮新報 2007.7.9]