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春・夏・秋・冬

 「われわれは6者会談プロセスの進展を望んでいる」。21日、電撃的に訪朝した6者会談米国首席代表を務めるヒル国務次官補は、平壌の順安空港で待ち受けていた本紙記者の問いにこう答えた。言い換えれば、朝鮮側も6者会談プロセスの進展を望んでいる、ということになろう

▼昨年10月の核実験を境にして、敵視から関与へと政策を大変更したブッシュ政権との間で朝鮮は、1月のベルリン、2月の北京と複数回に及ぶ対話を続けてきた。一部報じられたものもあるが、いまだに伏せられている協議も存在しているとか

▼ちなみに4月、リチャードソン・米ニューメキシコ州知事の訪朝に同行したビクター・チャ6者会談次席代表(当時)は、朝鮮側と10回近くも会ったという話も伝わっている

▼機会あるたびに言及してきたように、朝鮮政府の非核化実現に向けた意志は不動である。非核化のためには、停戦協定の平和協定転換が必要になる。この問題について朝鮮政府は、80年代の初めから具体案を示し米国にそのための協議を呼びかけてきた。政策大転換後のブッシュ大統領も平和協定締結に言及した。淡々と実行されるだろう初期段階措置のその後には、この問題が大きく浮上してくるだろう

▼戦争の完全終結、そして非核化というプロセスは朝米が対決から共存の時代に向かうことを意味する。中国の外相は21日、ほかの6者会談参加国に対して「自らの義務を履行すべきだ」と語った。圧力一辺倒以外に道を探る能力のない安倍政権にとって、今後の推移は「針のむしろ」だろう。(彦)

[朝鮮新報 2007.6.22]