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春・夏・秋・冬

 自民、民主など与野党の国会議員45人と大学教授ら14人が米ワシントン・ポスト14日付に「日本軍の性奴隷(慰安婦)動員に強制はなかった」とする全面広告を掲載した

▼実物を読んだわけではないが、報道を総合すると、日本政府や軍が「慰安婦」の動員に関与したという文書は存在しないと強制性を否定。「慰安婦は、許可を受けて売春行為を行っていたのであり、その収入のほとんどは(当時の)日本軍将校に相当するか、時にはそれよりも多かった」などと主張しているという

▼米下院議員らが提出している日本政府に謝罪、補償を求める「慰安婦」問題決議案に対抗した行為であることはいうまでもない。しかし、日本政府は、93年の河野官房長官談話を通じて政府と軍の関与を認め謝罪している。政府の公式見解をも覆そうとする愚かな所作である

▼今回の広告掲載、安倍首相らの一連の妄言、河野官房長官談話を認めないという姿勢の反映であることは多言する必要もない。この、人間の感情のかけらすら持ち合わせていない輩の非人道、人倫に背く思考、行動は絶対に容認できない。悪夢を消し去ることもできず、その上に「売春行為」云々とは被害者にとってこれ以上の侮辱はない

▼日本政府、軍による「慰安婦」問題は教科書からも葬り去られようとしている。今の若者たちが清算もされていない日本の過去の事実を知る機会はどんどんと失われている。本紙でも紹介した「中学生のための『慰安婦』展」。こうした場を通じて、日本市民と手をつないでいくことが本当に重要だ。(彦)

[朝鮮新報 2007.6.18]